「タカオユキ」声優インタビュー&撮り下ろしグラビア【声優図鑑】

アニメ

更新日:2015/7/9



――そして、電子書籍「憧れパンデミック」が先日発売されたばかりですね。

タカオ:去年リリースした1stアルバム「迷宮センチメンタル」をノベライズ化して、初の電子書籍として出させていただきました。曲とリンクさせながら、19歳の、ひとりの女の子が成長する姿を描いていて、共感してもらえる作品に仕上がっていると思います。

――ジャンルを超えて、ますます世界観が広がっていますね。タカオさんは中高生のときにたくさんオーディションを受けていたそうですが、以前はどんな夢をもっていたんですか?

タカオ:小学校のころはアニメが好きで、「忍たま乱太郎」や「名探偵コナン」を見て高山みなみさんに憧れて。中学からは、趣味で曲を書くようになりました。その後はシンガーソングライターになりたいっていう想いで、100本くらいオーディションを受けました。

――100本!? 並々ならぬバイタリティですね。

タカオ:あきらめてしまうのがイヤで。でも、オーディションを受けながら少しずつ成長することができたから、続けられたのかもしれません。最初は書類審査も通らなかったのに、1次、二次と、努力すればするほど誰かが目に留めてくださるようになって。

――シンガーソングライターとしては、どんなジャンルに興味をもっていた?

タカオ:もともとはパラモアっていうロックバンドが好きで、存在としてはシンディ・ローバーを尊敬してます。シンディ・ローパーって、歌唱力がすごいとか、特別に美しいというよりも、独特のチャーミングな魅力がある方なんです。

私も、自分の歌が決して上手だとは思ってなくて。もともと小学生のときは音痴で、中学の軽音楽部のボーカルオーディションに落ちてギターに回されたくらい(笑)。高校生のころからようやく「歌がうまいね」って言ってもらえるようになりました(笑)。

――すごい。そんなに劇的に変われるものですか!?

タカオ:やっぱり特訓はしました。今も継続していますが(笑)。中学や高校のときはカラオケにも通いましたね。

――中学生から曲をつくっていたとすると……持ち歌は全部で何曲ぐらい?

タカオ:たぶん300曲くらいありますね。でも、全部が人前で歌える曲だとは思っていないです。

――300曲! それだけあると、日々の気持ちの移り変わりも、曲に現れそうです。

タカオ:そうなんです。高校生のときの歌は今聴くと恥ずかしいし、1年前の曲ですら、こんなこと書いてたんだなって思いますよ。たとえば、1stアルバム「SAY-YOU」っていう曲は、声優としての私と音楽活動をする私と、ふたりの自分がいて、そのもうひとりの自分に向けた曲なんですけど、聴き返す時期によって見える景色が違うんです。聴いていただける方にとっても、その時々で感じ方が違って、長くお付き合いしてもらえる曲になっているといいなと。

――曲づくりのインスピレーションはどこから得ていますか?

タカオ:毎日書いている日記から得ることがいちばん多いですね。あとはプールで泳いでいるときとか、散歩で風景を見ているときとか。いろんなものから感じることが多すぎて、ときどきしんどいこともありますね(笑)。

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