元ホスト、女装家、鬱病・依存症患者、ニート…“生きづらさ”をストレートに詠んだ「アウトロー俳句」

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2018/1/21

 いき場をなくした“はみ出し者”たちが「生きづらさ」をストレートに詠んだ句集、『新宿歌舞伎町俳句一家「屍派」アウトロー俳句』が、2017年12月19日(火)に発売された。

 歌舞伎町の路地の奥、現代芸術家の会田誠から引き継いだ「砂の城」を拠点に屍派を束ねるのが、同書の編者・北大路翼。昼は会社員として働きつつ、句集『天使の涎』で第7回田中裕明賞を受賞した気鋭の俳人だ。

 屍派に集まるメンバーは元ホスト、バーテンダー、女装家、鬱病・依存症患者、ニートなど、行き場をなくした“はみ出し者(アウトロー)”たち。「生きづらさ」を抱える彼らが夜な夜な「砂の城」で詠み続ける型破りな俳句は、切なさ、やりきれなさの感情がまじり合った、不思議な魅力にあふれている。

 同書は、屍派家元の北大路と、そのメンバーが詠んだ2000句以上のなかから珠玉の108句を厳選し、屍派にまつわるストーリーを交えて紹介。「軽トラで持つていかれたぬひぐるみ」「キャバ嬢と見てゐるライバル店の火事」「駐車場雪に土下座の跡残る」「春一番次は裁判所で会はう」「春の風邪キスをしてもうつらない」「蒲公英は倒れてゐることが多い」「ウーロンハイたった一人が愛せない」「六本木ヒルズに行つたことがある」など…。新宿のアウトローたちが贈る、不寛容な時代に疲れた人のためのアンソロジー(句集)になっている。

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撮影:秋澤玲央

<もくじ>
1:厳冬
2:春寒
3:炎天
4:秋雨
屍派ストーリー 新宿コマ劇場が消え、屍派が生まれる/歌舞伎町で俳句を詠む理由/屍派は「人間再生工場」/北大路翼とは何者なのか

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