瀧本美織「ほんわかするいい話なのかなと思っていたら、ホラーテイスト。私好みでした(笑)」
毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、「リング」シリーズ最新作『貞子3D2』に主演した瀧本美織さん。「小学生の頃、『リング』を友達と一緒に観て、怖いものが苦手になりました(笑)」と語るが、最近は怖さを楽しむ気持ちも芽生えてきたようで……。
「昔はファンタジーとか、夢があってほっこりするようなお話が好きだったんですけど、最近はゾクゾクするような小説ばかり読んでいる気がします」
きっかけは、湊かなえの『告白』だ。「語り手が変わっていく連作短編」という構成にも興味を惹き付けられたという。
「一つの事件がいろんな登場人物の口から語られるというスタイルなんですが、人によってぜんぜん見方が違うんです。事件の真相を早く知りたくて、怖かったり残酷だなと感じても、ページをめくる手が止まらなくなる。それ以降、湊作品の大ファンで、いつもゾクゾクしながら読んでいますね。これからもずっと読み続けたい作家さんです」
「これも怖くて面白かった」とちょっと前に読み終えた本の中からも1…