冬の寒さ対策には「黒の食べ物」? いつもの食事に“ちょい足し”するだけの「ゆるゆる薬膳」で心も体も健康に!

暮らし

PR公開日:2023/12/6

心も体ももっと、ととのう 薬膳の食卓365日──季節によりそい おだやかに楽しむ食
心も体ももっと、ととのう 薬膳の食卓365日』(川手鮎子/自由国民社)

 季節が変わるたびに、体に不調を感じている。たとえば、本格的に冬が始まった今の季節は、全身の冷えがつらく、足はむくむし、風邪を引きやすく、肌あれも悩みだ。どうにか改善したいが、何かいい方法はないものか。——そんな人にオススメしたいのが、薬膳。薬膳というと、何だか難しいレシピがあって、分量を正確に計りながら作る料理を想像するかもしれないが、実は、とっても簡単。自分の体調に合わせて、普段の食事にちょっとした食材をプラスするだけで良いのだ。

 そんな、ゆるく薬膳を楽しむ「ゆるゆる薬膳」の方法を教えてくれるのが、『心も体ももっと、ととのう 薬膳の食卓365日』(自由国民社)。著者は漢方薬局を45年経営し、薬剤師と国際中医師の資格ももつ中医学のエキスパートであり、ベストセラー『心も体もととのう 漢方の暮らし365日』(自由国民社)で知られる川手鮎子氏だ。川手氏によれば、「今日は寒くて風邪をひきそうだから」と、いつものコーンスープに生姜をすって入れることも、食べ過ぎた時にごはんをおかゆにすることも、食欲がない時にはそれに大根を加えて大根がゆにすることも、立派な薬膳なのだという。本書では、一日1ページ、365日分、薬膳の基礎的なルールやオススメの食材を紹介している。「薬膳を学ぼう」と肩肘張らなくても、本書ならば、一日1ページ、この本を開くだけで、心と体を整える知識が身に付く。オールカラーのイラストも美しく、ペラペラとめくるだけでも癒される1冊だ。

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 川手氏の教えてくれる薬膳はかなり手軽。たとえば、寒い季節に食べると良いのは、「黒い食べ物」だそう。特に黒豆は漢方薬の材料としても使われる食材で、血行不良や胃腸の不調の改善、さらには免疫力アップやアンチエイジングにも効果が期待できるらしい。川手氏は甘さ控えめに煮たものを毎日スプーン3杯ずつ食べているそうで、黒豆茶の作り方も紹介している。水で洗って、ふきんで水気を取った黒豆10粒ほどを1分半~2分間電子レンジにかけ、パチパチとはじけて良い香りがしてきたら止める。出来上がった煎り黒豆をカップに入れて熱湯を注げば黒豆茶が完成。毎日少しの食材を追加するだけで、体のバランスを整えることができるのだ。

薬膳の食卓365日

 川手氏は、悩みの解消に合わせた食材も教えてくれる。たとえば、肌あれや貧血に悩んでいる人には、滋養強壮に効くといわれる黒きくらげが良いらしい。鶏ガラで味をつけた、黒きくらげのスープはいろいろなバリエーションで使えそうだ。また、女性の強い味方になるのは黒砂糖。血行を良くし、月経痛や月経不順の改善が期待できるという。疲れた時に紅茶に入れて飲むだけでいいのだそうだ。さらには、若白髪の人はほうれん草と黒ゴマを積極的に摂ると良いらしい。川手氏はほうれん草のおひたしに、すり黒ゴマをかけて食べているという。なるほど、薬膳というと、もっと難しいものだと思っていたが、食材のちょい足しだけで済むならば、すぐにでも実践することができそうだ。

薬膳の食卓365日

 私たちの体は、毎日食べたものでつくられている。だから普段のほんの少しの心がけが大切なのだろう。いつもの食事に、体調に合った食材をプラスする。そんな「ゆるゆる薬膳」で、心身の不調の改善が期待できるならば、こんなにも始めやすい健康法はないだろう。どの不調にどんな食材が効くのか。あなたもこの本を開いて、それぞれの季節を楽しみながら健康に過ごしてみては?

文=アサトーミナミ

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