モノであふれた親の家をどう片づける? 実体験が参考になる!マンガで分かる、親の家の片づけかた

マンガ

PR公開日:2023/12/20

マンガでわかる!親の家の片づけ
マンガでわかる!親の家の片づけ』(浅田アーサー/主婦の友社)

 実家に帰るたびに、家にどんどんモノが増えているように感じている人は少なくないだろう。「またたくさんモノを買い込んで……」と笑っていられるうちはまだいい。もし、あなたが突然その家を片づけることになったら、どうするだろうか。いつかそんな未来が訪れる可能性は高い。親は歳を取るほど、家を片づけられなくなり、モノが捨てられなくなる。特に認知症になると、買ったことを忘れて何度も同じ物を買っていたり、大切な物を盗まれないようにと、特殊な場所にしまい込んでいたり。そんな親が高齢者施設などに入居するために引っ越しをする時や、亡くなってしまった時、モノであふれかえった家をどうすればいいか。今、まさに親の家の片づけをしなければならないという人も、まだ先のことだけど少し不安に感じている人も、一度考え始めると、この問題の難しさに気付かされるだろう。

 そんな時、私たちの強い味方になるのが『マンガでわかる!親の家の片づけ』(浅田アーサー/主婦の友社)だ。この本では、親の家の片づけを経験した6人+その手伝いの経験があるという著者自身のエピソードを紹介。マンガだから「笑える」「泣ける」「役に立つ」!実体験エピソードを参考にすれば、親の家の片づけの難しさがリアルに見えてくるだろう。

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 親の家の片づけ——通称「親家片(おやかた)」は、親が元気なうちにやるか、そうでないかによって、やるべきことやその大変さが変わってくるという。親が元気なうちにやる片づけは、親が安全で快適に暮らしていける状態にすることが一番の目的となり、貴重品、相続の際に必要な書類などの場所を、子どもが把握しておくことも重要となる。一方で、親が亡くなってから行う家の片づけは、遺品の片づけに加え、場合によっては空き家になった建物・土地をどうするか考えなければならない。どちらも子どもにとっては精神的にも肉体的にも辛く厳しい。

 だからこそ、それを体験した人たちのエピソードが参考になる。大量にある荷物に愕然としその処理に悩んだり、何を捨てるか、親子で揉めたり。かといって、親が亡くなってから実家を一人で片づければ、どのモノにも思い出が詰まっているように感じて捨てにくく、涙が止まらなくなってしまったという話も身につまされる。

 また、相続も大きな問題だ。家の名義が父ではなく祖父のままで土地の処分に苦労させられたり、法定相続人ではないとはいえ、母親と同居していた兄嫁に遺産の一部を譲ることになったり……。「親家片(おやかた)」をめぐる物語にはそれぞれの家の歴史や家族ドラマがぎっしり詰まっているから、読み物としても面白いし、何よりためになる。「そうか、身内で揉めたら第三者に介入してもらうのがいいのか」「空き家はやっぱりそのままにはできないよなぁ」「いざという時は遺品整理業者や不用品回収業者に頼ってみよう」「えー!親の価値観を受け入れて、あえて『片づけをしない』という選択も!?」。この本はそんなたくさんの気づきを与えてくれるだろう。

マンガでわかる!親の家の片づけ p.69

マンガでわかる!親の家の片づけ p.94

マンガでわかる!親の家の片づけ p.121

 さらに、この本にはマンガだけが載せられているのではない。親ありで進める場合と、なしで進める場合、2パターンの「親家片(おやかた)」チェックリストがついていたり、コラムでは、高齢者施設の種類と特徴、相続に関する法律について触れられていたりと、至れり尽せり。いざ親の家を片づけようという時に役立つ情報がギュッと1冊にまとめられているから心強い。

マンガでわかる!親の家の片づけ p.50-51

 一口に「親の家の片づけ」といえど、問題は山積み。誰にとっても気が重くて当然だろう。だが、この本を味方につければ、片づけに向き合う気持ちが少しは軽くなるはず。この本をもとに、重い腰をあげて、あなたも「親家片(おやかた)」に取り組んでみませんか?

マンガでわかる!親の家の片づけ p.46-47

文=アサトーミナミ

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