シリーズ累計100万部突破、爆笑の大ピンチずかん第2弾! 先生に「おかあさん」と言ってしまった…さてどうする?

文芸・カルチャー

公開日:2024/1/27

大ピンチずかん2
『大ピンチずかん2
作:鈴木のりたけ
定価:1,650円(税込)
(小学館・刊)

 先生に「おかあさん」と言ってしまったことがある人、または言ってしまいそうになった人、…それはあなたですね? はい、私も小学6年生のときに言ってしまって、クラスの爆笑を誘ったことがあります。児童・生徒の人は、ごく最近のことかもしれませんね。

 さて、そんな子ども、トラウマをもつ大人にとってありがたい絵本が登場しました。『大ピンチずかん2』(鈴木のりたけ/小学館)は、子どもが出会う大小さまざまなピンチを紹介し、その対処法などを教えてくれる子ども向け大人気絵本『大ピンチずかん』の第2弾です。大ピンチの数々をグラフで表現する「大ピンチグラフ」を新採用した第2弾では、そのピンチの原因を6つの要素からわかりやすく解説してくれます。本書いわく、「子どもが大ピンチに陥ってしまったとき、その大ピンチの理由がわかれば、そんなにおそれることはない」とのこと。児童・生徒の人にとっては心強いメッセージですし、児童・生徒をもつ保護者の方も子どもを支えるのに有用な一冊となるでしょう。

 さて、大ピンチの理由は大きく6つに分けられるそうです。それを表した図こそ「大ピンチグラフ」なのです。

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たんじょうびケーキがたおれそう
©鈴木のりたけ/小学館

たんじょうびケーキがたおれていちごがころがった
©鈴木のりたけ/小学館

 さっそく冒頭の「先生に『おかあさん』と言ってしまった」シチュエーションを見てみましょう。

せんせいにおかあさんといってしまった
©鈴木のりたけ/小学館

 思い出しただけで顔が火照ってくるような場面ですが、「大ピンチグラフ」を見ると、なんとほとんどの要素が「はずかしい」であることがわかります。確かに、本書が説明するように、「せんせい」ではなく「ママ」と言ってしまうと、家でもママと呼んでいることがバレて、はずかしすぎて、大ピンチレベルがアップすることがわかりますね。「はずかしい」以外の要素がほとんどないということは、一瞬のはずかしさだけを我慢すればこの場はなんてことない、ともいえそうですが、はずかしさ耐性がとても低い人にとってはたいへんなピンチですね。

 そこで本書は、このようにごまかす方法も紹介しています。絵のように「おか…」で止められたら「おかまいなく!」と言ってごまかし、もし「おかあさん」まで言ってしまったとしても、なぞなぞにしてしまえばいいことがわかりますね。

 この他にも、本書は「しゃっくりが とまらない」といった大ピンチレベルの低いものから、「おかあさんが イライラしている」といった大ピンチレベルが100に近いものまで、様々なシチュエーションを紹介しています。親子で読むとためになって楽しいですし、児童・生徒の人は自分だけでこっそり読んで新学期の大ピンチにそなえてみてもよいかもしれませんね。

文=ルートつつみ(@root223

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