オフィスを変えれば働き方も変わる! 多様な活躍が可能になる仕事空間のつくり方

ビジネス

2018/2/14

『オフィスはもっと楽しくなる-はたらき方と空間の多様性』(花田愛、森田舞/プレジデント社)

 いま自分が働くオフィスに満足している人はどのくらいいるだろうか? 働きやすさを考え、工夫されたオフィスは増えているが、すべての人が満足できるオフィスはあるのだろうか?
 働く環境は仕事のパフォーマンスにも大きな影響を与えるし、毎日長い時間を過ごす場所なので、場合によって多大なストレスになるかもしれない。同じ会社や組織に属していても、立場も考え方も違う人たちが大勢集まる場所で、誰もが快適に働ける環境とはどんなものなのだろうか?

『オフィスはもっと楽しくなる-はたらき方と空間の多様性』(花田愛、森田舞/プレジデント社)では、「働き方の多様性」に注目し、さまざまな「働く場所」で実践できる空間作りの工夫を提案。実際に行った調査から得たデータも活用しながら、「オフィスをもっと楽しくする」ためのアイデアを紹介している。

■内向型も外向型の働き手も活躍できる場とは?

 働く人の多様性という点では、社交的な外向型の人もいれば、一人で作業することを好む内向型の人もいる。著者の所属するオカムラ が行ったアンケートによれば、オフィスで働く人の63パーセント、つまり過半数が自分を内向型だと思っていたそうだ。「邪魔されることなく自分の仕事に専念したいと思うことがあるか」という質問に対しては、内向型の人は58パーセントが「すごくある」のに対し、外向型の人は25パーセントにとどまった。さらに、「一人で作業をしている時、作業内容によって作業環境を変えたいことがあるか」という質問にも、内向型の人の方が「すごくある」と答える割合が多かったという。

 この結果を踏まえて本書では、オフィスの一角に少し囲われていて、こもることができる「じっくり考えるための場」を設けることを提案。そうすれば、内向型の人の個性も仕事に活かせるだろう。

■意外と多い、オフィスでの迷子を防ぐ秘訣

 大きなオフィスで働いていて、別のフロアや部署の人を訪ねる時に、迷った経験はないだろうか。著者たちが行った調査では、約2000平方メートルに200人が入居しているオフィスでは、78パーセントの人が他の人の席を間違え、56パーセントの人は自分の席ですら間違えた経験があることが明らかになった。

 オフィスで迷子にならないための対策として本書がオススメするのは、「音」「香り」「色」などの目印を使うこと。例えば、パーティションや柱に色をつけると効果的。ゾーンごとに音や香りで特徴をつければ、場所を感覚的に識別できる。迷っている人がこれだけ多いことを考慮して、ぜひとも多くのオフィスで検討していただきたい。

■オフィスで笑うことは、創造性アップにもつながる!

 オフィスの家具やレイアウトなどの物理的要素もさることながら、楽しく働くには「笑う」ことが大切。人は笑うと免疫力がアップし、ストレスが軽減されるそうだ。一口に笑うといっても、必ずしも声を出して笑うだけではなく、微笑みや照れ笑い、愛想笑いなどさまざま。働く人が笑顔だとオフィスの雰囲気が良くなることは間違いない。ストレスが軽減されれば、仕事の効率だって上がるだろうし、新しいアイデアも生まれやすくなるだろう。働きやすいオフィスにするためのレイアウト変更となると、個人の裁量では難しいが、「笑う」ことなら個人単位で誰にでもいつだってできる。忙しい時や疲れている時こそ、笑顔でいることを心がけていたら、それが周りの人にも伝染して、少しずつ働きやすい環境ができていくかもしれない。

 そもそも「働き方改革」とは、より多くの人が仕事を通じて活躍する場を増やすことだ。これから労働人口が不足していく時代に、一人でも多くの人が活躍するには、それぞれの人が働きやすい環境を整えることが大切。本書には、そのためのアイデアがぎっしり詰まっている。働く場所を楽しい場所にするために、少しずつ実践してみては?

文=松澤友子