「涙腺イカれた」「覚悟して映画を観ないと…」役所広司×松坂桃李出演映画『孤狼の血』に絶賛の声!

エンタメ

2018/5/18

『孤狼の血』(柚月裕子/角川文庫)

 役所広司松坂桃李、真木よう子、江口洋介、ピエール瀧…と錚々たる俳優陣が名を連ね、いま最も話題の映画といっても過言ではない『孤狼の血』が、5月12日(土)に全国公開された。「仁義なき戦い」や「極道の妻たち」など、ヤクザや任侠の世界を描くのが得意な東映の制作とあって期待度は高い。作品が醸すただならぬ雰囲気は、テレビCMや予告からもヒリヒリと伝わってくるが、Twitter上ではすでに、「後半の役所広司さんで涙腺イカれた」「衝撃の展開に何度も思わず身構えた」「松坂桃李さんが変わって行く姿が怖いほど、本物になっている」など、絶賛の声があがっている。

 そんな映画『孤狼の血』の原作となったのは、柚月裕子が2015年に発表した同名小説『孤狼の血』(角川文庫)である。刊行直後からミステリーファンの熱烈な支持を受け、「第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)」受賞、「本の雑誌が選ぶ2015年度ベスト10」2位、「このミステリーがすごい! 2016年度版」3位と数々のタイトルを獲ってきた。

 舞台は、昭和63年の広島。所轄署の捜査二課・暴力団係に配属された新人刑事・日岡秀一がヤクザとの癒着を噂される刑事・大上章吾と共に、暴力団系列の金融会社社員が失踪した事件を追うハードボイルド小説だ。

 日岡の直属の上司・大上は、凄腕のマル暴刑事だが、型破りでその言動はヤクザとなんら変わらない。警察官としてあるまじき行為に、面喰う大岡だったが、大上の揺るぎない正義に圧倒され共鳴していく――。

 原作読者は、この映画を観てどう感じたのだろうか。

「正義って何だ」そんな疑問が鑑賞中ずっと頭の中でまわってました。
自分の信じるもの、信じたもののためにぶつかり合う男たちが熱くて、苦しくて、でもどうしようもなくカッコ良くて。
ガミさんのその破天荒ぶりに隠された本意に気付いた瞬間、もうたまらなかった。
ホントの正義が何なのか、どこにあるのか。ガミさんに翻弄されながら真実と向き合っていく日岡の成長も見所です。(seri)

映画は、キャスティングもバッチリで迫力満点でした。原作では、エピローグに涙、プロローグを読み返してまた涙したのが印象的で、そこをどう描いているかが気になる焦点でした。
破天荒な大上の一貫した正義、最初はひ弱で疑念だらけだった日岡が見事にその正義を受け継いでいく過程が原作通りに演じられていて、そこがとても良かったです。
暴れる役所広司が圧巻の迫力で、日岡が変わっていく様子を目力で表現する松坂桃李の演技も良かったです。また、あのエピローグは映像ではこう表現するんだ!と、納得のいくラストでした。(miyumiyu)

柚月裕子さんの本から飛び出したかのような役所広司さん演じる大上。バディを組む日岡の頼りなさも若さも表情豊かに演じた松坂桃李さん。立ち姿だけで貫禄と男気を醸し出す江口洋介さん。これが竹野内豊さん? と疑ってしまうほど薄汚れたやくざ役になりきっていたり、ホントに豪華キャストによる男の熱き闘志のぶつかり合いを堪能した。その男たちの世界の中で揺るがない熱情を内に秘めた真木よう子さんの演技にも目が離せなかった。
映画化決定してから本を手にして、日岡の書く日誌をどのように映画化するのか楽しみにしていたので、日岡が日誌を見返す場面は一番印象に残った。
気合を入れて、覚悟して映画を観ないと観客も打ちのめされるパワーがある。平成最後の年にそんな映画が誕生できたことに拍手を送ります。(ともち)

 ヤクザ映画のあらたな金字塔の誕生か。もう『孤狼の血』を観ずにはいられない。暴力団組織間の激しい抗争も見どころだが、広島弁が飛び交う、血の気の多い男たちのガチンコな人間ドラマをぜひ原作と映画で堪能してほしい。