胸もお尻ももう垂れない!1日1分から下がらない体をつくろう【やってみた】

健康・美容

公開日:2018/12/12

『たった3週間で下がらない体をつくる最強逆トレ』(中島史恵:著、高尾美穂:監修/大和書房)

 姿勢がよくなったり、精神安定効果が得られたりするヨガは、女性にとって一度は試してみたいダイエット法でもある。でも、わざわざ通うのは面倒だし、道具を揃えても続くかどうか自信がないという人も多いかもしれない。そんな人にも「1日1分から始められる簡単なヨガ」の効果をわかりやすく教えてくれるのが、『たった3週間で下がらない体をつくる最強逆トレ』(中島史恵:著、高尾美穂:監修/大和書房)だ。本書を参考にすれば、スタジオに通って習うヨガと同様の効果を、自宅で簡単に得ることができる。

 著者の中島史恵さんは、1994年に「美と健康」をテーマにしたグループ、シェイプUPガールズのメンバーとして芸能界デビュー。今もキープしているそのパーフェクトボディは、「奇跡の50歳」として話題にもなっている。

 そんな中島さんが実践する「逆トレ」の“逆”には2つの意味が込められている。ひとつは“逆さ”になること。心臓より骨盤を高い位置にすることで、一時的に重力から体を解放することができるという。ふたつめは、普段よく使う筋肉とは“逆”に意識していない筋肉を集中的にトレーニングしてバランスを整えること。こうしたエクササイズは、バストや二の腕、お尻のたるみ、むくみを解消してくれるため、体型の変化に悩み始めた30歳以上の女性の救世主となってくれる。本稿では、実際にエクササイズを行ってみた感想も含めながら、「逆トレ」の凄さをご紹介していきたい。

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■なぜ「逆トレ」は効果的なの?

 重力は骨や筋肉を強化してくれ、“立つ”“歩く”といった基本的動作を行うためにも欠かせないものだが、2足歩行になった私たちの肌や筋肉は、重力によって垂れていく。そして、立位になったことで脳が大きくなり、背骨にも重力がかかるようになったため、猫背にもなりやすい。すると、姿勢が前かがみになるのでバストが垂れ、おしりが下がりやすくなってしまう。

 また、人間の臓器は左右対称に配置されていないので、健康のキーワードともいえる“ゆがみのない体”を保つことが難しい。日常生活の中で片足にのみ重心をかけたり、足を組んだりすることが習慣化してしまっていると、左右どちらかの骨盤が高くなったり、体の前後にもゆがみが出てくる。

 こんな風に筋肉のバランスが悪くなると、関節にも過度な負担がかかって“こり”や痛みが生じてしまう。衰えていく筋肉は運動で刺激し、アンチエイジングしていく必要があるのだ。

「逆トレ」のポイントは、心臓よりも骨盤を高い位置にすることで、一時的に重力から体を解放し、普段使っていない筋肉を意識的に動かすため、筋肉をバランスよく弛緩・収縮させてくれる点にある。

 そのため、「むくみ解消」「消化機能の改善」「肌やボディラインの引き上げ」といった効果が期待でき、筋肉のたるみに歯止めをかけられるので、“垂れない、下がらない、たるまない体”を手に入れることができるのだ。

■実際に逆トレに挑戦してみた! お腹周りはどうなった…?

 逆トレを行う前に本書内のチェックシートを参考にし、まず自分の体のクセを知り、どの部位を重点的にエクササイズしていけばよいのかを知っておこう。

 自分の体をチェックするときは姿見などを使って、どの部位が垂れていて、どこにお肉がついているのかも確認し、準備運動もしておくのがポイント。

 準備が整ったら、いよいよ逆トレにチャレンジ。逆トレはいつやるかではなく、継続していくことが重要なので、家事の合間やテレビを見ながら隙間時間に行うのもよい。

 なお、期間は体に変化が現れる方が多い3週間を目安にしてみてほしい。人が新しい動きをしたとき、脳からの筋肉指令がきちんと届くまでには3週間かかるといわれているので、逆トレを自分の体に定着させるにも、まずは3週間続けてみよう。

 実際に、筆者も気になるお腹周りを引き締めるため、お腹の逆トレで腹直筋を刺激してみた。

 ぽっこりお腹の解消には腹筋が効果的だといわれているが、継続できない方も多いはず。しかし、この逆トレならひとりでも手軽に行えるので、取り組みやすかった。少し行っただけでも、ウエスト周りがしっかりと鍛えられている感覚を味わうことができるので達成感も湧きやすい。

 また、お尻や内ももと同様に脂肪が付きやすい部位である裏ももは「ハムストリング」という逆トレで引き締めてみることに。

 このエクササイズは最初こそきつく感じられるかもしれないが、次第にスムーズに行えるようになってくる。意外と見落としがちな裏ももを、たった2ステップでしっかりと伸ばすことができるので、ハードなエクササイズが苦手な方にもおすすめだ。

■デスクワークで固まった肩こりにも効果アリ!

 そして、デスク作業が多い筆者が一番効果を感じられたのが、広背筋を鍛える背中の逆トレだった。

 筆者は肩甲骨がガチガチに固まっており、定期的なマッサージが欠かせないのだが、このエクササイズを数回行っただけで、肩甲骨周りがとてもラクになった。

 このように体の悩みを手軽に解消できる逆トレは、自分の体の状態を知るきっかけも与えてくれる。どんなエクササイズが心地よく感じられるのかに着目すれば、自分の体を労わることもできるようになるだろう。

 本書には、「いくつになっても健康で美しくありたい」という女性の願いを叶えてくれるエクササイズが多数収録されている。ボディラインを維持し続けることは、自信を持ち、自分の人生を輝かせることにも繋がっていく。年齢を理由に美を諦めてしまったら、もったいない。そういう方がいたら、この逆トレであなたの理想のボディラインを取り戻してほしい。

文=古川諭香