ようこそ“変態の森”へ。さあ、楽しい新装版の時間デス――『のだめカンタービレ』新装版が登場!

マンガ

公開日:2021/9/13

のだめカンタービレ
『のだめカンタービレ』(二ノ宮知子/講談社)

 さあ、楽しい再演の時間デス――。『のだめカンタービレ』(講談社)連載開始20周年の今年、ついに待望の新装版が発売されます。昨年4月、二ノ宮知子先生が世間の自粛モードに合わせてのだめと千秋も家に引きこもる様子をTwitterに載せ、6月には峰や真澄ちゃん、清良、黒木くんたちとリモート飲みをする短編を公開。久しぶりにのだめ王国のみんなの姿を見られてファン大歓喜でした。


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 しかもこちらのツイートは、アニメ版でのだめと千秋を演じた川澄綾子さん、関智一さんが声を入れてくださる事態にまで発展!

 こうしたTwitterでのイラストが20年たった今でも大反響を呼ぶことや、かねてより単行本未収録だった読み切りについて単行本化が望まれていたことも後押しとなり、20周年のこのたびついに! 満を持しての新装版登場なのデス。むきゃー!

 本格的なクラシック音楽の描写がありながら、小難しさを感じさせずにおもしろおかしく読めてしまう『のだめカンタービレ』。その軽妙さを彩るのはなんといっても各キャラクターのはじける魅力です。オーケストラという特性上、登場人物が多いにもかかわらず、誰もが魅力的であるがゆえに印象に残ります。そして、主人公のだめの特徴的な口癖「ぎゃぼー」や「むきゃー」、カタカナ語尾で「デス」「マス」などには妙に中毒性があり、読んでいるとこちらまでだんだん口癖がうつりかねないほど強烈。

のだめカンタービレ
千秋の登場シーン ©二ノ宮知子/講談社

 マンガはのだめが音大2年生(千秋は3年生)の頃から始まり、進級や留学、とどんどん時は流れていく中で、変化や挫折、進化する姿を音楽が紡ぎます。モーツァルトはピンク、ショパンは白、シューベルトは気難しい、といったのだめ独特の感性と一緒に、気づいたらクラシックに詳しくなり、読んだらきっと音楽が好きになるはず。

のだめカンタービレ
©二ノ宮知子/講談社

のだめカンタービレ
©二ノ宮知子/講談社

のだめカンタービレ
のだめと千秋の初めての連弾シーン ©二ノ宮知子/講談社

 ちなみに今回の新装版、第1巻は9月13日(月)発売で、全13巻、毎月1冊ずつ連続刊行予定となっています。1巻につき通常版の2巻分を収録。そしてなんとなんと! 全巻購入特典として、豪華14枚(表紙イラスト13枚+描き下ろし1枚)のクリアしおりセットがプレゼントされマス! ぎゃぼー!

 二ノ宮知子先生いわく、「20年前より、表紙の絵も描き下ろしも進化しているので、新しい『のだめ』も楽しんでください! 1巻は描き下ろしが11pもあります。頑張ったので是非見てください!」
とのこと。一足お先に描き下ろしおまけマンガも読ませていただきましたが、キャラクターたちの新たな一面を知ることができて必見デス!

 なお、描き下ろしのおまけですが、なんと嬉しいことに、これから月1で刊行されていく新装版に毎巻必ずつくとのこと。これは最高過ぎではないでしょうか!? これってフォーリンラブですか!? ところで、のだめと千秋は実はいまだに○○をしていないんデス!(今回の新装版で初めてお読みになる方に向けて伏字にさせていただきます)。ということはデスよ、新装版の描き下ろしではのだめと千秋の○○を見られるのでしょうか!? ○○もですし、○○もまだしていなかったですよね。見られますか? 見られますか!?

のだめカンタービレ
新装版1巻の描き下ろしページの1コマ ©二ノ宮知子/講談社

 今回初めて『のだめカンタービレ』に触れる方は、ようこそ“変態の森”へ。さあ、楽しい新装版の時間デス――。

文=朝井麻由美(@moyomoyomoyo)

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