来週祭りじゃけど、一緒に行かん?/学芸大青春のジュネッセンス!!【「上京した僕が考える”ちょうどいい!広島”の魅力」from 仲川蓮】

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公開日:2022/7/23

学芸大青春のじゅねセンス

 この時期になると、広島の人間はこういう会話をよくします。

「広島みなと 夢 花火大会」や「宮島水中花火大会」、「とうかさん大祭」など様々なお祭りで、広島の夏は賑わいます。

 今回は、先月終わってしまったのですが、広島三大祭りのひとつ、「とうかさん大祭」について紹介しようと思います。

 広島には「とうかさん大祭」「えびす講」「住吉祭」という三つの大きなお祭りがあります。僕が広島に住んでいた頃は、毎年とうかさんとえびす講に行っていました。例祭中は広島市内の中央通りが歩行者天国となり、屋台で彩られるとうかさん。元々は江戸時代に戦の勝利祈願をするために行われていたという祭りで、「稲荷」の音読み「とうか」が語源となっているそうです。

 また、広島市内ではとうかさんに合わせて「ゆかたできん祭」というイベントも行われます。広島では、このお祭りが浴衣の着始めになるのです。例祭中は街が浴衣姿の人々で賑わうので、歩いているだけで心が躍ります。ちなみに広島弁で「おいで」という意味の「来んさい」から、「ゆかたできん祭」という名前になっています。まあ僕は「浴衣で行かんわ」って感じですが。

 さて、とうかさんの紹介はこの辺にして、僕が好きなとうかさんの屋台について話そうと思います。まず、鮎の塩焼き。「なにそれ?」と思うかもしれません。メンバーとお祭りの話をした時も、僕が当たり前のように鮎の塩焼きの話をすると、全然通じなかったですから。

 広島のお祭りでは、串に刺さった鮎が売られているんです。これが本当に美味しいのですよ。複雑な味付けはされていなくて、塩をまぶして焼いているだけなのですが、このシンプルな調理が、鮎の美味しさを最高に感じさせてくれます。僕は毎回食べている時に、山賊になった気分になります。

 そしてもうひとつが、たこ焼き。「屋台のたこ焼きなんてどこも同じでしょ?」と思いますよね。でも、僕が毎年食べていたお店のたこ焼きは別格なのです。今も出店しているかは分かりませんが、本通り側の百貨店の前にある屋台のたこ焼きです。ソースに頼らない、たこ焼きのダシの美味しさが口の中で広がって、本当に美味しいです。このたこ焼きを道端で、「アツっ。熱い!」と言いながら食べている時に、生きていて良かったと思います。こういう素敵な屋台が並ぶ歩行者天国を、友だちと歩きながら、何気ない会話をして笑うのが幸せでした。また久しぶりに行きたいです。

 これを読んでくれたあんたも、広島に行く機会があったら、色んな夏祭りにも行ってみんさい。

学芸大青春のジュネッセンス!!

 

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次回7月30日(土)更新分より、KADOKAWAが運営するWEBメディア「WEBザテレビジョン」での掲載となります。
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