不機嫌な人に怒っても、相手は変わらない。冷静に対処するのが得策!/ついイラッときても感情的に反応しない方法を1冊にまとめてみた

暮らし

公開日:2022/12/2

不機嫌につきあうのはやっかい

 たまらないですね。むかつきますねえ。こっちが一生懸命に話しかけているのに仏頂面をして、ろくに返事もしない人って……。

 そんな人と毎日顔を合わせて仕事をするとなると、かなりのストレスになります。できれば、近づきたくないけれど、仕事だから、コミュニケーションを取らないわけにはいきません。声をかけるたびに、不愉快そうな顔をして生返事が返ってくるのですから、「いい加減にしろ!」と怒鳴りたくもなってきます。

 しかし、怒鳴ったところで、その人の態度が変わるわけではありません。ますます不機嫌になって、今度は返事さえしなくなるかもしれません。仕事もスムーズに進みません。そうなってしまったら、もう「出口なし」です。

 私の体験上、言えることがあります。

「いつも不機嫌にしている人は、執念深い」

 うかつに怒りをぶつけてしまうと、後々までやっかいです。ウソ、手の込んだ情報操作など陰湿で巧妙な手口で反撃をしてきます。場合によっては、あなた自身が職場に居づらくなってしまうことにもなりかねません。

 そんなことになってしまうのはバカバカしいことです。怒りたい気持ちはわかりますが、何とか冷静に対処したほうが得策です。

他人の生きる背景を想像してみる

 どんなことにも、原因があって結果があります。要するにその人が仏頂面をしているのにも原因があるはずです。

 いったい、なぜ、そんなに不機嫌なのか。返事もろくにできないのか。ちょっと想像してみると、妙案が見つかるかもしれません。

 相手が女性だとします。ひょっとしたら、彼女には悩みがあるのかもしれません。夫がとてもだらしなくて、ギャンブルで多額の借金を作って、蒸発してしまった……。

 もし、そうだったとしたら、いつも不機嫌そうにしているのもわかりますよね。

 子どものことで悩んでいるかもしれません。息子が夜になると出ていってしまう。お金を勝手に持ち出していく。学校も行かないし、警察から呼び出されたりもする。説教でもしようものなら、暴力を振るう。そのため、家の中はグチャグチャ。

 夫も、相談相手にはなってくれない。息子にも何も言えず、目を合わさない。そんな状況では、とてもニコニコなどしていられません。

 別の想像もできます。ひょっとしたら、彼女は幼いときに、親からひどい虐待を受けて育った人かもしれません。そのときのトラウマがあって、人とうまくかかわれなくなっているということも考えられます。人には生きてきた、あるいはいま生きている背景というものがあります。それを想像してみることです。

 ろくに返事もしないという人は、多くの場合、何か不幸を背負っているものです。「自分だけがどうしてこんなにもひどい目に」と感じているかもしれません。被害者意識が極度に強い場合もあります。

「悪意はない」と受け入れる

 こうした場合、悪意があるわけではない、と思えば多少なりとも怒りが収まるのではないでしょうか。まず取るべき対応策は「この人は、こういう人なんだ」と受け入れてしまうことです。人に対して、返事ができないのだと決めてしまいます。

 私自身、精神科医であっても、簡単に心を開くことのできない人も数多くいます。よかれと思って取った対応も効果を発揮しないこともあります。ますます心を閉ざしてしまうことになってしまうこともあります。

 濃密な人間関係だけがいいとはかぎりません。「軽い関係」「薄い関係」を求める人もいるのです。それでいいではありませんか。

 返事など期待せず、とにかく仕事だけはきちんと進められるように、最低限のコミュニケーションを取るようにします。「軽く」「薄く」関わっていく。それだけを心がければいいでしょう。怒りが生じる余地はありません。

<続きは本書でお楽しみください>

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