第1回「海が走るエンドロール」

マンガ

公開日:2023/6/28

鈴原希実

はじめまして、鈴原希実です。
宮崎県出身の20歳で、声優を中心に活動させて頂いています。
そしてかな〜りネガティブな性格でございます。

この特集では、そんな「ネガティブ」な私が少しだけ明るくなれる本を皆さんにご紹介していきたいと思います。

それでは早速紹介させていただきますね。
今回紹介させて頂く本は「海が走るエンドロール」です。

このお話は、65歳のうみ子さんという女性を中心に進んでいく物語。
夫と死別し、淡々とした日々を過ごしていたうみ子さんが、数十年ぶりに映画館に足を運びます。
そこで海(カイ)という映像専攻の美大生に出会い、そこで海が発したとある一言に心を揺さぶられます。
その後うみ子さんは美大に通うことを決心し、段々と映像制作の道に魅せられていく…。という内容です。

新しいことに挑戦する。
知らない世界に一歩踏み出してみる。

これって簡単なようでいて、すごく難しいことだと思います。
年齢を重ねるにつれ保守的になったり、周りの目が気になったりしてどんどん行動することを躊躇うようになってしまう。

勇気が足りない。勇気を出したい。

そんな思いを抱えている方に届いてほしい言葉が、この作品には沢山詰まっているんです。

例えば「船を出す」という言葉。

「作る人と作らない人の境界線て何だろう。
 船を出すかどうか…だと思う。」

「その船が最初からクルーザーの人もイカダの人もいて、それは環境や年齢によって変わるけれど、誰でも船は出せる。」

一巻のラストに登場するうみ子さんのこのセリフは、
うみ子さんだからこそ届けられるメッセージだなと感じます。

やりたいことを始めるタイミングに遅いも早いもない。
今更始めても遅いよなどと周りからは言われるかもしれないし、そんなの上手くいくわけないと否定されるかもしれない。
でも、一歩踏み出す権利は誰にでもある。

このメッセージはこれから新しいことを始める色々な人に響くのではないかと思います。
私も胸に刻みたいと思います。

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