短時間のゲームは脳を活性化する!? ベストな時間とは?/すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック

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公開日:2023/8/30

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 ゲームは脳によくないと言われて育った人もいるかと思いますが、実際は、短時間であればむしろ脳に好ましい効果をもたらしてくれるということが判明しているそう。

※本作品は『すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック』(内藤誼人/日本実業出版社)から一部抜粋・編集しました

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すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック
『すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック』(内藤誼人/日本実業出版社)

短時間のゲームは脳を活性化する

 ゲームをすると、頭が悪くなってしまうと多くの人は考えています。「ゲーム脳」などという、恐ろしい言葉もあります。けれども、本当にゲームをすることはよくないのでしょうか。

 いえいえ、そんなことはありません。

 もちろん、1日に何時間もゲームをし続けたら、脳にも悪影響があるのかもしれませんが、1日に30分くらいのゲームなら、むしろ脳に好ましい効果をもたらしてくれることが明らかにされているのです。

 ドイツにあるマックスプランク研究所のサイモン・クーンは、新聞やネットで実験参加者を募集しました。48名の人が参加してくれたのですが、その中の23名には、「スーパーマリオ64」という市販のゲームを、1日に30分、2か月間遊んでもらいました。25名は比較のための条件で、ゲームはしてもらいませんでした。

 さて、2か月後に調べてみると、ゲーム条件では、右海馬形成、背外側前頭前皮質・小脳などの灰白質の増大が見られたのです。

「ゲームは脳によくない」などということはなく、実際には、逆でした。ゲームは脳に適度な刺激を与えて、好ましい効果をもたらすのです。

 ただし、勘違いしてほしくないのですが、クーンの実験では、参加者が遊んだ時間は1日に30分。5時間も10時間も遊んだわけではありませんので、念のため。もしプレイ時間を伸ばしたら、ひょっとすると悪い効果が見られた、ということも可能性としては考えられるのです。

 ゲームで遊ぶといっても、せいぜい30分くらいにしておくのが、現状ではベストな方法だといえるでしょうか。

 実をいうと、私もゲームが大好きで、子どもの頃から大人になってもずっとゲームをして遊んでいます。母親には、「お前は、ゲームばかりしているのでロクな大人にならない」ともさんざん言われて育ちましたが、なんとかごく普通の大人になることができました。ゲームには、心配するほどの悪影響はないのでしょう。

 昔、ラジオが開発されたときには、「ラジオはよくない」と言われていましたし、次にテレビが出てくると、「テレビの見すぎはよくない」と言われていました。どうも私たちは、新しいテクノロジーが生まれると、それに対して本能的に恐ろしさを感じてしまうものなのかもしれません。最近では、インターネットもやりすぎの弊害についてさかんに論議されています。

 少なくともゲームに関しては、短時間ならむしろ脳を活性化する働きがあるようですので、そんなに心配はいらないと思いますよ。

<第8回に続く>

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