自分が覚えるためではなく、だれかに教えるために勉強すると効率が上がる/すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック

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公開日:2023/8/29

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 何かを覚える必要があるときは、「誰かに教える」ために学んだ方が学習効率は高まるそう。後輩ができただけで仕事のスキルがアップするような感覚、ありませんか?

※本作品は『すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック』(内藤誼人/日本実業出版社)から一部抜粋・編集しました

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すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック
『すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック』(内藤誼人/日本実業出版社)

覚えたことは、だれかに教える

 何かを覚える必要があるときには、ただなんとなく覚えようとするよりも、「だれかに教える」ために学習するといいですね。なぜかというと、だれかに教えるために学んだほうが、学習効率は高まるからです。

 ワシントン大学のジョン・ネストイコは、56名の大学生に、映画『遥かなる戦場』のあらすじを読んでもらいました。

 その際、半数の人には、読み始める前に「あとで、あらすじの内容のテストをしますからね」と伝えました。残りの半数には、「あとで、別の実験参加者に、そのあらすじを話してもらいますからね」と伝えました。

 あらすじを読んでもらったあとで、内容についての記憶のテストをしたところ、「他の人に話さなければならない」という条件のほうが、非常によく記憶していることが判明しました。だれかに教えたり、話したりするのは、とてもいい学習法だといえるでしょう。

 ただなんとなく政治や経済、歴史、文学の勉強をしようと思っても、うまくいきません。いろいろな本を読んでも、学習に熱が入らないのです。

 けれども、自分が得た知識を、たとえばブログやユーチューブで公表しなければならないとしたらどうでしょうか。

 そうやって自分を追い詰めれば、漠然と知識を得ようとするよりも、はるかに深く知識を得ることができるはずです。

 自己完結の勉強では、本を読んでいても内容はそんなに頭に入ってきませんが、ブログやユーチューブで不特定多数の人たちに教えなければならないのだとしたら、どの部分を、どんなふうに伝えようか、とあれこれと考えなければなりません。中途半端な学習では、馬脚をあらわして恥ずかしい思いをしますので、必死になって勉強をするわけです。

 もちろん、純粋に自分だけの楽しみとして勉強するのもいいですが、せっかく勉強をするのなら、「だれかに教える」ために勉強してください。そのほうが勉強に身が入ると思いますよ。

 会社に入って数年が経ち、後輩ができるといきなり仕事のスキルがアップする人がいます。なぜかというと、後輩に仕事を教えなければならない立場になったので、必死になって仕事を覚えるから。新人の頃にはいいかげんにやっていた人でも、後輩に教えなければならないとなると、手抜きもできなくなるのですね。

 小学校や中学校では、たまには生徒に先生役をやってもらい、授業をしてもらうような取り組みをすれば、生徒たちは必死になって授業内容を覚えると思うのですが、どうでしょうか。

<第7回に続く>

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