伊織もえ、エッセイ連載はじめます。/巨乳グラビアアイドルのはなし、聞いてく?

文芸・カルチャー

更新日:2024/2/1

伊織もえ

連載理由

 まず、「SNSもラジオもYouTubeもやっているのに、なぜ文字メディアで?」と感じる方もいると思うので、連載が始まる前にそこからお話しようと思います。

 私はTwitterやラジオなどと今回連載を開始するような文字メディアは全くジャンルが違うと考えています。
前者はすごくスピード重視で、友達との会話に例えると話のネタがポンポン出てくる友達と過ごすのに対して、後者はお休みの日にゆっくりお友達と深く話し込むようなそんなイメージです。その違いによって自分の中から引き出されるお話の内容も方向性も全然変わってしまうし、逆に言うとこのメディアでないと表現できない考え方もあるんだろうと思っていたので、今回機会を頂いて挑戦してみることにしました。

 読んでくださるファンの方も、Twitterなどは朝の通勤時間にパッと見るけど、文字メディアは「よし、読むぞ」と思って読んでくださる方が多いんじゃないかな。以前自分のインタビュー記事をツイートしたときも「あとでちゃんと読みます」と、その時すぐの反応じゃなくてしっかり読むぞ、という意思を送ってくださる方が結構いらっしゃってて、そういう風に私のお話をしっかり受け取ってくださる方がいるなら、いつかゆっくり読んでくれるようなものもやってみたいなと漠然に思っていました。

 Twitter(X)では以前はずっと140字という文字数制限があって、どんな話題でもどうにかして140文字に収まるように試行錯誤してました。例えば話題のものごとに関してすごく考えてまとめても、140字じゃ結論だけを伝えるのが精一杯になっちゃってニュアンスの受け取り方が全然違ってきてしまう。作っては消して、作っては消して、を繰り返して結局Twitterには書かないなんてことがたくさんありました。あとは自分からお話に出せる話題じゃないものも結構あったりして、だからたまにYouTubeとかで「今こういう話があるけどどう思う?」ってスパチャが来ると「ああ、それはね、これはね、こう思ってるよ」って考えていることを展開させることができて嬉しくなるんですよね。自分にとって“考える“ことは何に関しても自分を向上させることだと思うので。

 で、私は考えたり思ったりすることはいっぱいあるのに、本当はお話したいのに、その話題がタイミング良く来なかったりする。かと言って視聴者の方は楽しく観てくださっているのに、自分からこの話を出すのはなぁ…とも思ってしまう。そういう話をしてもその場限りになっちゃったりで後には残らなかったり、切り抜きとかもあるのですが、切り抜かれるのは大体なんかちょっと、、、というのが多いので…(笑)。
なので普段考えていることとか難しい話、1つの物事に対して向き合う文章をこの場を借りて書いていければと考えています。

 そういえば、この間、書店員の人が取った「日本全国で年間に本を1冊以上買う人は10%以下」というデータがWebで話題になっていたんです。ほとんどの人が年間に1冊も本を買わないということは、まとまった文章をしっかり読む機会がある人がそれだけ少ないということじゃないですか。Webメディアを最後まで読む人もほとんどいないと聞きますし。今はマンガでも1日1話とスピードが上がってきてしまって、普段配信しているYouTubeも瞬発力が求められている。だからこそ、スピードを落として読んでもらう、発信できる場所が大事だと思っています。みんな生き急がないで、ちょっとゆっくりしていってねって。

連載タイトル

 でも、連載をする上で欠かせないのがタイトルですよね。実は「きゅるん」も「おはよする?」も「CHUCHUチューズデイ」も、全部私が考えてるんです。「CHUCHUチューズデイ」は干支で言うと子の年だから鳴き声の“チューチュー”と、火曜日の“チューズデイ”と、キスの“チュー”を合わせました。色々な意味があるのですが、簡単に「チューズデイだな」くらいに受け取ってくれればいいなと思って、こう言うのを考える時は「わかりやすく簡単な意味」を絶対入れるようにしてます。ラジオの名前が変わるときも、元々使っているハッシュタグを残すことにこだわりました。タイトルが変わっても今まで聞いていた思い出が消えるのは悲しいので。実は最初本当に色々なタイトル案があって、「ACG NINJA」とか「ACG同好会」やら、変なのもいっぱいで(笑)、でもこれだと“CHU”が使えない。引き続き「#もえちゅ」が使えるように、いまの「ACGライブちゅう!」になったんです。

 さぁ、今回の連載タイトルは何にしようかってなって、「伊織もえ」って考えた時にどんなタグとか付箋が付くんだろう、どのキーワードが一番みんなの頭に浮かぶんだろう、もうそれをつけちゃおう!っていうことで、ここまで書いた真面目な話とは全く関係の無い「巨乳」です。マネージャーからは「このタイトル本当に大丈夫かなぁ?」と言われちゃいましたけど、、、。ハッシュタグもなんと「#巨乳思考」。いざ記事になったとき、冒頭の「巨乳グラドル」ってだけでパッと目についてクリックしてくださる方もいるのかなって(笑)中を見たらこんなにしっかり真面目で落ち着いたもので、それもいいですよね。
 でももしこのタイトル、例えばニュースサイトさんなんかでキーワードで弾かれちゃうなら普通に変えちゃいますけど、そこは柔軟に対応したいです。

 以前もインタビュー内でお話したんですけど、私が真面目な話をしても結局みんなおっぱいに目がいっちゃうんですよね。「巨乳はバカ」ってよく言われたり。だから、「からっぽじゃないぞ!」って自分に対する挑戦みたいな所もあります。と、これで本当にからっぽだったら、「本当にからっぽじゃないか」ってなるのもそれはそれで面白いですし。「今回はからっぽだったな」とか。でも本当に全部からっぽだって言われちゃったら、それは私にとって次の挑戦だと思うことにします。

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