結婚するには恋人に「脳のシュミレーション」をさせることに徹底すべし!? 科学者のゴールイン理論が的確すぎる

社会

2017/10/21

結婚するには「この人がいい」じゃなく「この人でいいや」をめざせ

石川: こっちはもう「この人と結婚する」と思い込んでいるから必死なんですよ。それで半年間くらいお願いしたら、向こうもだんだん「しょうがないな」となって、初めて2人で会うことになった。それで食事に行ったんですけど、僕も浮かれてて……財布をね、忘れたんですよ。

吉田: またすごいベタなことを! すごいな、もう。さだまさしの歌みたいなベタっぷりですね!

石川: 「ちょっとすいません……財布がないです」って。

吉田: (爆笑)

石川: その時点で向こうは「こいつ、二度目はねえな」と思ったと思うんです。でもめげずに結婚してくださいってお願いして、で、出会って1年後くらいに、(向こうが)しゃーねーなー、って話になって、結婚ということになりましたけどね。

吉田: 後半、すごくはしょりましたね(笑)。でも今の話を聞いていて思ったのは、石川さんルールは完全に筋が通っているということ。その石川さんルールを彼女が共有してくれて結婚できたんでしょうか? もしくは石川さんが彼女のルールはこうだな、と把握して合わせたんですか?

石川: いや、僕は合わせてないです。結婚っていうのは意思決定が揃うことだと思ったので、「あとはあなたが意思決定をしてください」と。多分、どこまでいっても決めきれないことだと思うんですよ。「本当にこの人なのか?」っていう問いは。

吉田: あ、その問い、たぶん意味ないですよね。妻帯者の言うこととしては最悪かもしれないけど、結婚って「確かにこの人でいいんだけど、この人じゃなくてもありえたかな」ってことは、めちゃくちゃ思いますよね。

石川: ただ、僕は一方では、女性側は「本当にこの人なんだろうか」「もっとほかにもいないだろうか」といろいろ考えているだろうとは思っていました。でも最終的には「これだけ思われているんなら、この人でいいか」になる。つまり「が」じゃなくて「で」だと思ったんですね。この人「で」いいと思っていただけないかと。そのためには、「この人はこんなに私のことを好きなんだ」って思われてないとな、と。いろいろ考えて、手紙を書くことにしました。

吉田: 数式で?

石川: いや、文章で(笑)。なぜあなたのことが好きなのか、ということを書きました。

吉田: なんて書いたんですか?

石川: 他愛もないことですよ。笑顔がどうとか。

吉田: それ、他愛もないって言っちゃだめでしょう(笑)。

石川: でもとりあえず、その人のいいところを100言おう、と決めたんです。そのとき参考にしたのが占いですね。占いってのは、なんとなく自分のこと言われている気がするじゃないですか。たとえば「あなたの長所は優しいところ」って書かれてて、優しくない人なんかいないんですよ。「明るいけれど寂しがりやなところもある」とか、寂しくない人なんていないんですよ(笑)。でも読めば読むほど「あ、この人、私のことわかってくれている」ってなるんですよ。

吉田: あ、ちょっと話がそれますが、「ストックスピール」の話をしていいですか。占い師の人たちが必ず持っている、いくつかのキラーフレーズってあるんですよ。「どうして私のことがわかるんだろう?」って思わせるフレーズ。それは相手を観察したり超能力を使って質を見抜くなんてことじゃなくて、確率論的にほぼ100%当てはまるけど、みんなが言われないセリフなんです。たとえば「あなたは誤解されやすい人ですね」とか、言われた瞬間にふわっとなっちゃうでしょ? これ、話術の世界ではやっちゃいけないやつの一つなんですけど、ときどき使っちゃいますね。

恋愛成就のコツは「これから」の話だけをすること

石川: ただ、どこまで言葉を尽くしても、「どうして私なのか」という彼女の疑問はぬぐいきれないと思ったんですね。「私のことが好きになったのはよくわかった」「じゃあなぜ私じゃなきゃダメなのか」と。そこが疑問として残る限り、意思決定しないだろうと思ったんです。だから僕が次に気をつけたのは、とにかく将来の話しかしないということ。

吉田: 過去の話はしない?

石川: 「仮にですよ、仮に結婚したとして、その後どのような生活があるといいか?」「おじいちゃんおばあちゃんになったら、どういうところで暮らしたいですか?」とか、そういう妄想ですよね。結婚したという前提で妄想を膨らませてもらう。脳って基本的に、シミュレーションするとだんだん慣れてくるんです。あ、この人「で」いいかなって(笑)。

吉田: ははあ、シミュレーションのプランをいっぱい与える、と。

石川: これは僕が恋愛以外のときによくやっていたことでもあるんです。バスケットボールの練習でも、実際にシュート練習するのと、イメージで練習するのとは、効果が変わらないって研究があるくらいなんです。

吉田: へえ!?

石川: それくらい、イメージする力って脳に与える影響が強い。でも好きになると、過去のことが気になるのが人の常じゃないですか。

吉田: だいたい「どこで生まれて、昔どうのこうの」ってなりますよね。

石川: 僕は、過去はもうどうでもいいから未来の話をしようじゃないか、と思ったんですね。でも「もしつき合ったらデートにどこ行きたい?」って聞くのは、さすがに変だなと気づきました。

吉田: まあね、ちょっと無理ありますね。

石川: 自然な前置きはなんだろうって考えて出てきたフレーズが「つかぬことを聞いてもいいか」でした。もう「つかぬこと」を聞くんだから、べつにいいんですよ。あくまでも仮の話だけど、もしつき合ったとするじゃん? そしたらどこに行きたいか? ってそれなら非常に自然なわけですよ。

吉田: 自然!? うん、まあ自然ね(笑)。

石川: まあ不自然ですね(笑)。でもそのうえで、妄想を膨らませていくっていうのが大事。つまりイメージは本番(交際・結婚)に向けて欠かせない練習なんですよ。そういう練習をせずに「好きだ!」「結婚して」「だからつき合って」って言っても、ほぼすべて自分の都合、欲望の押しつけじゃないですか。僕みたいなのがそれだけやっても「この人でいい」には絶対ならないと思ったんです。じゃあ「この人でいい」っていうタイプの彼氏なり旦那になろうと思った。それで出会ってからの半年間、イメージをもってもらうことをいろいろやって、そしたら「この人となら結婚できるかも」ってイメージができたんでしょうね。向こうはOKしてくれました。

吉田: ……もうここまでのところで、知見がありすぎてどうしたらいいのか(笑)。

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吉田尚記ポータル「アナウンサーなのに。」

取材・文=阿部花恵 写真=川しまゆうこ
※本連載は書籍から一部抜粋し転載しています