【第11回】『週刊ツリメ』/「企業説明会に行ってバレなかった話」

エンタメ

2018/5/11

 昔から端っこの方にいた。中学生の頃は教室の隅が好きで、休み時間は友達とたむろっていた。ドッチボールをする時もコートの端にいたなぁ。センターにいると当てられやすいしね。

 線ギリギリの所にいると正面からは狙われづらいけど、外野との連携プレイで当てられる可能性があるよね。昔、それで0距離で顔面にボールを当てられた覚えがあるな。鼻が曲がった気がしたけど、鼻血だけで済んだ痛い思い出がある。笑

 常に真ん中にいるのが好きじゃない。ずっと注目を浴びているのが嫌なんだ。僕は一瞬でもスポットライトに当たれば良い。でも当たらないのは悲しいからたまあに当たりに行くけどね。笑

 街中を歩いていると声を掛けてくれる美女と美男子がいるんだ。ツリメhappy.

「あの~ツリメさんですか?」

「あ、ああ、はい」

 ここですげぇ人見知りが発動するんだ。もしかしたら「塩対応かよ。」って思われるかもしれんけど、僕なりの最大限の対応よ。

 まあ、正直バレたくない気持ちもあるんだよ。だが、心の何処かでバレたいって思ってる自分がいるんですよね。人混みが多い場所に行くと見つかったら面倒くさそうだなと考えつつ、「誰か俺のこと気づいて!」って無言で叫んでるの。笑

 そんなムラムラするような事が企業説明会でも起きるんですよね。僕以外にも他の大学だったり、地方からも就活生が沢山居るわけよ。その時に正体がバレたらヤバイ事が起きるなって考えたりするわけです。

 他の就活生にバレる、周りがざわつく、「アイツYouTuberなんだよ」って言葉が会場にこだまする、企業の人にバレる。やべぇ! 負の連鎖が起きんじゃん! って妄想するのよ。

 でもね、時間が経つにつれて悔しくなってくるんです。「あ! ツリメだ!」って起こる事を願っているリトルツリメが居るわけです。ムラムラする正体はコイツです。目立ちたがり屋の自分が本当に厄介。

 皆んなスーツを着てたから、服装ではツリメってバレないなって思ったんだけど、顔はどうしても人と違うからね。何かしないと流石にマズイなって危惧したからマスクをしたの。

 最初は顔半分隠れてた。これだったら終わるまで大丈夫だろって悟ったんだ。しかしリトルツリメが僕の手を使ってマスクを少し下ろしたの。顔が3分2出て鼻がこんにちはってしてるの。

「何してんだぁぁあああ!!」
「鼻の穴の面積は他の人より大きくてツリメって分かりやすいんだぞ!」

 その時、リトルツリメが「まだバレないか」って言ったと同時にマスクを取ったのよ。

 その時の僕はOHMYGODって感じよ。ついにベールが剥がされたわけ。

 額からスーツに落ちる汗の音、心臓音がハッキリと聴こえてくる。この時の僕はスゲェドキドキしてた。

 だから僕は話を聞くことに集中した。その時、こう自分に言い聞かせてた「周りの目は気にしない」と。

 友人からはいつもボケーってしてるよねって言われるんですけど、こう見えて集中力あるんですよ。幾度なくこういった場面は切り抜けてきたんで余裕です。

 気にしない。気にしない…。気にしない……。気にしちゃう………。ダメダァアア!!!!周りの目線が気になっちゃって話が頭に入ってこねぇ! 皆んなの目線は前を向いてるはずなのに、僕の方に向いている気がするんだ。しかも会社という場所にいるから集中力が乱れる。裸を見られている様な気分だよ。脱いでもそんな良い身体をしてないよ? と言いたいところだ。

 とりあえずもう一回自分に言い聞かせたんだ。「話をちゃんと聞け俺!」と。

 気にするな。気にするな…。気にするな……。気にするな………。気にしちゃうよやっぱり……………!!!!

 こんな感じで自分と戦ってたら、説明会があっという間に終わった。話の内容は半分も入っていなかった。今後、この様な事があってはならないと猛省しました。笑

 ネクタイがヨレヨレになっていた僕は会場をすぐに出た。何故だかホッとする。しかし駅に向かう僕には何故だか心残りがあった。そういえば、ツリメってバレなかったな。

 まだまだだね。By越前リトルツリメ

◆執筆者プロフィール
ツリメ(byアバンティーズ)
YouTuberプロダクション・UUUM(ウーム)株式会社所属。埼玉県出身の現役大学生でもあり、年齢は21歳。90万人のチャンネル登録者を抱える人気グループ「アバンティーズ」の一員として活躍しているが、じつはYouTuberを続けるか就職するかで悩んでいる(というかそもそも卒業できるのかアヤシイ)。絵心はないがイラストを描くのが趣味で、メンバーからは「画伯」と呼ばれている。

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