【第1回】オセロ中島・占い師騒動から苫米地英人さんの『洗脳護身術』を、読んでみた

更新日:2013/8/8

たとえばAKB48

たくさんのメディア露出、
数多の派生ユニット、総選挙などなど。
いろいろな要素が集まり、
今やCDは150万枚超を売り上げる
モンスターグループです。
同梱される握手券のために
複数買いは当たり前。
100枚単位で買う人もいるとか。
アイドルに興味のない人たちにとっては、
「ファンは洗脳されている」
と思うかもしれませんが、
洗脳の定義「洗脳は、本人の利益ではなく、
第三者の利益になる行為」から言うと、
AKB48ファンはCDを複数買いして、
たくさん握手することで
精神的に利益を得ています。
とってもハッピーです。
確かに客観的に見たら
大金を払っているわけで、洗脳っぽい。

でも、「CDを買う」のがトリガー

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「握手で幸せな思いをする」のがアンカー

その逆は「CDを買わない」で
「握手できない」。

トリガーアンカーとしては、

弱いですよね。しかもなにより、

ファンの人は
AKB48のことを批判だってするし、
他のアイドルグループに
鞍替えだってします。

本当に洗脳されていたら
そういった行動は絶対しませんもんね。
ということで、洗脳じゃ、ない!!
どーん。

それじゃあ、「ヒモ」は?

「ヒモ」 これはどうだ!!
女性をキャバクラや風俗で働かせて
自分は無職でギャンブル三昧。
しかも悪びれるどころか、
男のほうがエラそう。
金もらってるくせにね。これが「ヒモ」。
ヒモを養う女性たちは口を揃えて、

「いいの! アタシはこれで幸せなの!」

よーし。解析だ。
まず、ヒモ男性は
現実世界から逃避している、
その時点で
「変性意識の生成」はできている。
それに惹かれて
女も変性意識が生成される。
で、

「お金を稼いで渡す」というトリガーで、

「優しく抱いてくれる」アンカー

逆に、
「男に厳しいことを言う」
というトリガーで、

「私を捨てて出て行ってしまう」
というアンカー

で、客観的にみても
「本人の利益」じゃない。
キターーーーーー!!

「ヒモ」の男性は洗脳上級者だ!!

そう考えると納得ですよね。
金もらってるのにエラそうなのは、

アンカートリガーを成立させるための

上級テクニックなわけだ。
恐るべし、「ヒモ」。
なってみたいなぁ、「ヒモ」。

「ネトゲ廃人」はどうよ?

「ネトゲ廃人」…。

どうでしょう。
一日中部屋の中にいて仮想社会の中で
世界中の仲間と旅を繰り広げる毎日。
まず仮想社会にドップリ、
てことで「変性意識の形成」OK!!
課金のアイテムを揃えることで
仮想社会の臨場感は増していきます。

で、

「ログイン」というトリガー

「仲間と会える」というアンカー

「強い装具を購入する」というトリガー

「仮想社会で活躍できる」というアンカー

逆に、

「トイレに行くためログオフする」トリガーで

「仲間に見捨てられる」アンカー

そのため、ネトゲ廃人の中には

空のペットボトルを予め用意して、

そこにお小水をする人もいるらしいです。

…。

ペットボトルマジ涙目。

うん、こりゃ洗脳だなあ。
客観的にみても
「本人の利益」にはなってない気がする。
としたら、洗脳しているのは誰なんだろう。
って考えるとゲーム会社か。
「洗脳者」としてネトゲサイトの
文言やシステムを見てみると、
ゾッとするものがあります。

苫米地さんいわく、
どんな人でも洗脳される可能性がある、と。
確かに誰だって弱い部分があるし、
昔のトラウマだってあるわけで、
それをアンカーとして使われると
僕だって洗脳されない自信、ないですもん。

って書きながら、
「数々の脱洗脳を施してきた」
苫米地氏が書く強気な文体に

もしかしたら僕自身、

「変性意識の生成」がされてて、

ちょっとしたトリガーアンカー
作られてたとしたら…。

ちょっとおっかないですね。
にしても、読み応えのある1冊でした。
ぜひご一読を。