コロナ禍で増大する不安。普段の生活の中で、人々は「安心感」を求めている/人は聞き方が9割
更新日:2022/2/28
安心感からすべてが始まる
今、人が一番必要としているもの
2020年の初頭に始まった新型コロナウイルスの大パニック。間違いなく歴史の教科書に載るであろうこの一大事は、私たちの想像をはるかに超える長期戦になり、世の中に大きなダメージを与えました。
こうした背景も含め、私たちの生きる世の中、そして思考の中に大きくはびこった感情があります。
それは「不安」。
ここから先、自分たちの生活はどうなるのか?
仕事は? 世の中はどう変わっていくのか?
いつまでこのパニックは続くのか?
こうした数多くの不安が私たちの頭の中に居座ってしまいました。
もともと日本人はどちらかというと、老後の不安、職場の悩み、仕事の先行きなど、ただでさえ安全第一の不安体質な民族です。これに加え、コロナ禍がその気質をさらに強固にしました。
不安になれば、当然ですが、人が求めるものはその逆のものになります。
不安の逆にある、今、人が求めているもの、それは
「安心感」
です。
そしてこの安心感こそが、社会に対してだけでなく、ふだんの生活において私たちを取り巻く人間関係全般において、一番の基礎になるものなのです。
昔の偉い人が教えてくれた人間の欲求
これから「聞き方」について、いろんなことをお伝えしていくことになります。
その上で、本書の理解を深め、すぐ日常生活で使っていただくために、本を貫く1本の軸となる理論をインストールしてください。
理論といっても、とても簡単なことです。
それは
すべての人が一番初めに求めているもの、それは安心感である
ということです。
人にはいろんな感情があります。プラスの感情だけを見ても、興奮、高揚、喜び、幸福、達成感など、他にもたくさんあります。
しかしその中で一番初めの基礎となるものであり、人が一番求めているもの、それは安心感なのです。
マズローという歴史的に有名な心理学者が人間の欲求を5段階に分けて表現したのですが、(生命の維持に最低限必要な「生理的欲求」をのぞいて)一番基礎になる欲求のベースを「安全の欲求」と表現しています。
このことからも、安心感という感情が私たちにとっての基礎になるということが証明されています。
つまり、人は安心感なくして他の感情を満たすことはできないのです。
100%好かれる聞き方のコツ
「自分は人に安心感を与えているか? 」を常に意識する