お金の話題には細心の注意を。人から収入を聞かれたときの、品のいい答え方とは?/下品大全

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更新日:2022/7/21

いちいち、持ちものの値段を口にする

成功者に多い癖だが、それを聞いていい気持ちになる人は皆無。品がないだけでなく、あさましい印象になってしまいます。

頭脳明晰な成功者なのに…

 私は仕事柄、数多くの、いわゆるサクセス組の人と出会う機会がありました。

 なかでも、とりわけお金儲けがじょうずだなあと感心する某経営コンサルタント。頭脳明晰で、仕事はキレる。引き締まった体形をキープしており、そろそろ60歳に近い年齢ですが、お世辞抜きに、素敵なジェントルマンだとリスペクトしています。

 活動のベースは神戸。でも仕事柄、東京で活動することが多く、都心のタワーマンションにも事務所を持っています。仕事の合間には車で10分ほどで銀座に行き、エルメスやグッチなどのスーパーブランド店で洋服や時計、バッグなどを買いまくっています。

 もちろん、自分が稼いだお金で何を買おうと自由です。

 シェイプされた身体を一流ブランドでまとめているのですから、高級ホテルのラウンジでお茶を飲んでいても、遠目にも恰好よさがきわだっています。

 

自分から値段を言うのは、やはり品がない

 でも私は、彼に心の底から好感は持てません。どういうわけか、彼は、身につけているものの値段をいちいち口に出すのです。

「この腕時計、レアもののアンティークなんですよ。〇千万円……。マンションが買える時計なんてバカですよね」という具合。

 正直、うらやましい気持ちもゼロではありません。庶民には一生、手が届かないようなもので全身をまとめているのですから。でも、それを自分から言うのは大NG。まして、金額を口にするなんて、そのとたんに品性は地に落ちてしまいます。

 これだけ有能な人が、なぜ、そのことに気がつかないのでしょうか!

 ほかのことは、非の打ちどころがないくらい素晴らしいのに。残念でたまりません。

<第5回に続く>


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