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新年の挨拶

新年の挨拶

新年の挨拶

作家
大江健三郎
出版社
岩波書店
発売日
1993-12-02
ISBN
9784000029339
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新年の挨拶 / 感想・レビュー

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たつや

初の大江健三郎さんでした。これはエッセイでした。新年らしいタイトルにひかれ読了。犬を殴る父での、「向こう側」という、死後の世界の表現が感覚的に面白く、小説も今度読んでみたい。

2017/01/05

寛生

【図書館】大江の魂の核には《涙を流す人の楡の木》があり、〈悲しみ〉という風がその木に吹くとき、大江の魂は楽器として、その〈書く〉という行為により、音楽を奏でながら記憶をしてきたのではないか。その〈魂〉はレヴィナスの受け身の〈主体〉を思い出させ、ただ何かがくるまで待つしかない。〈新年の挨拶〉は時を重ねていくという〈悲しみ〉ともがきをも伴ってきたものであるが、その〈記憶〉は同時に未来から届くものでもある。自らを〈信仰を持たないもの〉とする大江は、引用文を用いて、本書で〈発願〉することという表現さえ使っている。

2014/01/07

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