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わが町・青春の逆説 (岩波文庫)

わが町・青春の逆説 (岩波文庫)

わが町・青春の逆説 (岩波文庫)

作家
織田作之助
出版社
岩波書店
発売日
2013-11-16
ISBN
9784003118535
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わが町・青春の逆説 (岩波文庫) / 感想・レビュー

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蓮子

「わが町」「青春の逆説」どちらも面白くてあっという間に読了。「わが町」では「夫婦善哉」に登場した蝶子や柳吉の姿も。主人公の他吉を始め、皆それぞれ生活の困難を抱えながらも支え合って暮らしている様子がぐっと胸に迫ってくる。賑やかで雑多な市井の景色がありありと見えるよう。「青春の逆説」では自尊心の高い青年が主人公。読んでいると色々と拗らせてるなと思ってしまうけれどそれも若さ故。自意識過剰な点では太宰の作品と似ている部分はあるけれど織田作の方が過激な気がする。「夫婦善哉」の続編も読んでみたい。

2019/08/11

里愛乍

再読の度に新しい発見をする小説は数あるが、それが特に文學と呼ばれるものに多いのは読む側である己が年々変わっていくせいであろう。流石は長年読まれ続けている小説の為せる技といえる。このテンポよく読ませる文体、台詞回しは戯曲も書いたという彼ならではのもの。小説は面白くてナンボだというこの姿勢、彼の全てが詰まっていた。ふたつの小説が収められた本書、どちらも映像化されても映えるなぁと感じた。実際脳内に浮かぶのだ。谷町九丁目も天王寺も京極も河原町も…「スター」でホットケーキ食べたくなった。

2020/02/14

里愛乍

「わが町」で大阪人の気風の良さテンポのいい会話を楽しみ、蝶子姐さんの登場に歓喜し、ほとんどの登場人物にかなり感情移入できてしまう。まるで彼らの生き様を直にみてきたような感覚に囚われた。反面「青春の逆説」の豹一には少々イラッとさせられ、出来の悪い息子か弟をもったような気分になる。大阪と京都のリアルな描写に、読書中の自分はすっかりこの本の町の住人になっていたようです。

2014/10/03

瓜坊

共に大好きな長編。人間が必死に生きる強さと美しさ。いのちの賛歌。『青春の逆説』は以前の短編『雨』が元となっていて、織田作流『赤と黒』のパロディでもある。しかし、美少年・豹一はジュリヤンほどは恵まれた才気もなく、ただ情には厚く、泥臭さが美しい。母親も含めて女に惑わされて、でも必死に生きる。最終的な豹一の選ぶ生き方がイイ。所帯を持つこと、人の為に生きること、青春が終わることの寂しさはここになく、いや本当は元々そんなものはなく、ただずっと必死に生きていただけなのだ。織田作の無頼さはこういう優しさがあるから好き。

2017/05/11

tokko

やっぱりオダサクはおもしろい!大阪のごちゃごちゃした下町の風景が印象的で、がたろ横丁に一銭天ぷら屋が出ているところらへんで「うわぁ!」となります。大阪市立電気科学館(現在は大阪市立科学館)に生国魂神社に中之島公園…こういうのを読むとまた行きたくなりますよねぇ。最近は人混みが苦手になってきて千日前や心斎橋筋をのんびり歩く気力がなくなってきましたが、ふと横道にそれると今でもごちゃごちゃっとした場所に遭遇できます。今でもこてこての大阪のおっさんやおばはんはいてるんやろか?

2018/08/17

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