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忙中閑語

忙中閑語

忙中閑語

作家
安野光雅
出版社
朝日新聞出版
発売日
2014-11-07
ISBN
9784022512253
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忙中閑語 / 感想・レビュー

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へくとぱすかる

2014年。人間の案外おまぬけな部分も、同じ高さの目線で観察してくれている好エッセイ。この姿勢が気に入ったので、シリーズを読み続けているのだと思う。もちろん数学やパズルの話はおもしろく、よくある編集本のように、エピソードの引き写しではないところが芸術家の良心だと思う。『算私語録』と同じように、教育問題・原発問題などには鋭く箴言を書いてくれている。まえがきとして、冒頭、タイトルの出る前に「000」の番号を付けて、一つの願いが書かれている。そこにもある通り、地球の未来に責任をもてるようでありたいものだと思う。

2021/02/14

けんとまん1007

さすが安野さん。これだから、今でも現役でいられるんだなと納得。好奇心旺盛な安野さんの姿勢が、あちらこちらに散りばめられている。この国にずっと流れている(特に現代)、臭いものにはふたをして、しらんぷりをするということには、大きな憤りと疑問を提示されている。それは、画家として、いろいろなことを見つめてこられたこととも関係があるのかもと思う。見習うべき姿勢であり、身の丈にということを基本に置きながら、明日を見るということでもある。

2016/06/21

たっきー

「数学教室」に連載されたものだということだが、数学に限らず安野さんの関心のあるさまざまなことが綴られている。90年近く生きてこられた安野さんの言葉には重みがある。特に原発、科学技術(ちなみに科学、技術という言葉は辞書に載っているが科学技術という言葉はないそうだ)という人間の手におえないもの、イメージだけで実体がつかめないものに対して疑問をもつ姿勢は崩さない。身の丈にあった生活で十分なんだと感じさせられる。

2015/04/14

gokuri

ことば、誌、数字、図形、絵などをめぐる他愛のないコラムが多い。胡人とのやりとり、こどものころの体験など、今思い返すとそんなこともあっただろうなぁと、懐かしく感じられることも多い。今ならツイートしそうなものです。

2020/06/05

よし

300近い人生雑感。「天声人語」に似た、語り口。科学・歴史から日常の出来事まで柔らかく、軽快に綴ったミニエッセイ集。もう八十歳になると言うのに、何にでも好奇心旺盛で、少年のような爽やかさをもっている。この本から、作者の人となりに、一遍で魅せられファンになってしまった。年老いてもこんな人になりたいものだ。「三日月の英語クレセント。フランス語で・・・。イタリア語で・・。」(数学で未来を予測する)・・これは眼から鱗!「ロバート・デ・ニーロの話」もまたいい。・・こんな話が満載である。

2015/03/05

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