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キッズ・アー・オールライト The Kids Are Alright

キッズ・アー・オールライト The Kids Are Alright

キッズ・アー・オールライト The Kids Are Alright

作家
丸山正樹
出版社
朝日新聞出版
発売日
2022-09-07
ISBN
9784022518613
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キッズ・アー・オールライト The Kids Are Alright / 感想・レビュー

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旅するランナー

子供は、誰かへの「責任」なんて考えなくていい。自分のことだけを、自分が毎日をどうやって楽しく過ごせるかだけを考えて生きていればいい。それを許されている生き物を「子供」と呼ぶのだ。学校に行きたくなければ行かなくていい。義務教育の義務とは「学校に行かなければならない」というこではなく、「大人が子供に教育を受けさせなければならない」という意味なのだから。ヤングケアラーと在留外国人の子供たちを描いた本作のこれらの訴えに、大人として襟を正さなければならない。この本を読んで、子供たちを守る義務があると感じます。

2022/11/27

いつでも母さん

こんな子どもたちに誰がした!苦しい苦しい読書だった。丸山さんはいつも私の心を射抜くよね。その瘡蓋は前のが剝がれ落ちないうちに今回もまただ(褒めてます)ラストの一文『それでもきっと―子供たちは大丈夫。問題なのは、自分たち大人の方なのだ―。』そう、問題は私たち大人なのだ。ちょっとだけ違和感があるのは装画・・イメージの二人はもっと大人な感じだが、これはうさこの妹と弟なのだろうか?子供たちからのS.O.S‥私に聞こえてるか?

2022/09/26

しんたろー

丸山さんに惚れ込んだ佳作『漂う子』で重要な脇役だった、うさこ&シバリの二人の視点を主軸にして、今日的な問題を様々な角度で抉りながら、コロナ禍の近年を振り返るような内容…この数年で更に深刻化しているヤングケアラーと日系外国人の現状が特に描かれていて、ろくに知らなかった自分が恥ずかしい。社会や行政の歪みを問題提起しているのが意義深く、それでいて堅苦しくなく共に考えられるように読ませてくれるのが丸山さんらしさで、根底に情熱や希望を感じる。数年置きで良いので、その時の状況を織り込むシリーズとして是非続けて欲しい。

2022/10/21

ウッディ

言葉やいじめの問題で、学校に通うことのできない日系ブラジル人、祖母の介護のために自分の時間を使わざるを得ない女子高生、自分自身にはどうすることもできない問題で、苦しんでいる若者たち。彼らが発する微かなSOSに、耳をすまして聞き取ろうする人たちがいることに救いを感じた。認知症になってしまった大好きな祖母、忙しい両親に代わって優しく面倒を見てくれた彼女の介護を一人で背負い込んでしまった女子高生など、大人にならざるを得なかった少年少女がもう少しだけ子供でいられるような世の中であってほしいと思う。

2022/11/29

fwhd8325

移民、難民の問題も子どもたちのことも、これが現実と言われればそれまでなんだけれど、私が子どもだった時代は、どうだったのだろうと考えます。気がつかなかっただけとも思えません。社会が寛容だったなどとも言いません。ただ、人が人を尊重していたし、人のことを考えることが当たり前だったのかなと思います。丸山さんの作品は、自分自身を省みることを教えてくれます。

2023/05/05

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