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選書954 落語に花咲く仏教 (朝日選書)

選書954 落語に花咲く仏教 (朝日選書)

選書954 落語に花咲く仏教 (朝日選書)

作家
釈徹宗
出版社
朝日新聞出版
発売日
2017-02-10
ISBN
9784022630544
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選書954 落語に花咲く仏教 (朝日選書) / 感想・レビュー

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ネギっ子gen

【仏教を知ると、もっと落語が楽しめる!】宗教学者で僧侶の著者が、歴史や文化の面から日本仏教と芸能の関わり、落語の源流にある説教、各宗派と落語などを読み解いた書。「蒟蒻問答」「寿限無」「宗論」と色々あるが、なんとも面白いテーマだ。<噺の終盤を少し変えれば立派な説法になる落語は結構ある。噺を合法(仏法へと話を導く)すれば、まるでそこは法座/もし「小言念仏」の噺をさらに続け、「そして、このようなあさましい私の口からお念仏が出る。それこそが阿弥陀さまのご本願…」とつなげていったなら、それはもうお説教である>と。⇒

2024/02/27

はるわか

芸術の中の宗教性、宗教の中の芸術性。濃密に収斂する宗教と、体系や権威を脱臼させて拡散してしまう芸能。「人間は本能の壊れた動物」。巨大な脳、長い生殖可能期間、食欲、攻撃性、その過剰なエネルギーの領域は人間にとって喜びの源泉であり苦悩の源泉でもある。この領域とどうつき合うかは人類にとって大きな問題であった。瞑想や修行はまさに過剰な領域が暴走しないようにコントロールするためのメソッド。人類の共感能力と過剰なエネルギー、アナロジー能力が宗教・科学・芸能・音楽・アートを生み出してきた。悟り・救いの内実は智慧と慈悲。

2017/02/27

ミー子

タイトルから、軽く読める本かと思いきや、内容は重厚。でも面白かった。落語のことが出てくるのは第4章以降で、第3章までは日本の伝統芸能と宗教との関係や歴史などだが、神楽も落語も仏教も好きな私にとっては、面白く読めた。落語って、歴史的にはこんな成り立ちだったんだなぁ。桂、立川、笑福亭などが江戸時代から続いてるというのも初めて知った。落語はやっばり、世界に通じる、素晴らしい本物の「芸」だと改めて思った。

2019/09/26

hayatama

著者が、この本は少し難しいですよ、と予告していたが、分かりやすい語り口は健在。内容が非常に多岐にわたっており、日本における宗教と伝統芸能の関連性がこれでもか、と畳み掛けられる。まるで論文を入門者向けに書き直したような感じだなぁ、と思っていたら、大学での連続講義をベースにしているとのこと。なるほど。あたしは、元落研なんだけど、知らないネタがたくさん出てきてふーんと思いました。弱法師に関しては、釈先生はあちこちで取り上げてて、本書でも出てくるんだけど、大阪の宗教性の基本となる話なんだなぁと再認識。

2017/02/23

yone

落語のネタ元に仏教があるというのも面白い。分かりやすく人を惹きつけるためには笑いや芸能的な要素が必要だったということか。笑うとういうことの宗教的な意味はあるのかなあ。

2017/08/17

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