小説の経験 (朝日文芸文庫 お 40-1)
小説の経験 (朝日文芸文庫 お 40-1) / 感想・レビュー
わるぼう
すごいの一言。小説家でここまであらゆる書物を読んでいる人はいるのだろうかと思わせるほどに。前半は文学再入門という形で自らの経験のなかで心に残っている作品たちを語る。後半は文芸時評ということで1992年から1994年までの小説を中心に批評がなされる。彼の小説にたいする深い愛情、それゆえの日本文学への憂慮が見える。もっといろんな書物を読んでいきたいと思わせるような内容でした。余談だが村上春樹のこともちょろっと書いていてなんだか意外だった。
2012/08/03
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