【新海誠の文学世界】――過去4作の小説で表現された「大丈夫」という言葉の存在/④『小説 天気の子』
世界中のあらゆる人と人の間で起こっているコミュニケーションの本質にあるものは、「大丈夫」を送り合うことではないだろうか。おもに言葉で、それから表情や態度で、「私は大丈夫」「あなたも大丈夫」と励まし合うことで、本当は「大丈夫」ではなかったり…
関連レビュー
世界中のあらゆる人と人の間で起こっているコミュニケーションの本質にあるものは、「大丈夫」を送り合うことではないだろうか。おもに言葉で、それから表情や態度で、「私は大丈夫」「あなたも大丈夫」と励まし合うことで、本当は「大丈夫」ではなかったり…
『ダ・ヴィンチ』の年末恒例大特集「BOOK OF THE YEAR」。今年の投票期間がいよいよスタート! ぜひあなたの「今年、いちばん良かった本」を決めて投票してみてほしい。 ここで改めて2019年にどんな本がランクインしたのか振り返ってみることにしよう。 2019…
言葉と映像の両方が溢れだしている人の頭の中って、どんなふうになっているんだろう。と、『小説 天気の子』(新海 誠/KADOKAWA)を読んで考えた。新海誠さんは、切り取られた一瞬の美に言葉などいらないことを知っている。だけど同時に、比喩を尽くして語る…