祈りのカルテ
「祈りのカルテ」のおすすめレビュー
感涙必至の連作医療ミステリー! 2018年本屋大賞でも注目の知念実希人が、研修医の日常と患者の謎を描く
『祈りのカルテ』(知念実希人/KADOKAWA)
世の中には気が遠くなるほど数多くの病がある。医者は目の前の患者一人ひとりと向き合い、患者の抱える病を見極め、患者にあった適切な治療をしていかねばならない。しかし、それはどれほど難しいことか。簡単に診断がつく病もあれば、一体何に問題があるのか見えにくい病もある。あらゆる状況を整理して患者が抱える問題の根源にせまる医者はまるで探偵のようだ。
『崩れる脳を抱きしめて』が、2018年本屋大賞にノミネートされている知念実希人氏の最新作『祈りのカルテ』(KADOKAWA)は、新米医師が患者の抱える問題を解き明かす連作医療ミステリー。知念氏といえば、「天久鷹央の推理カルテ」シリーズや『仮面病棟』などの著作で、現役医師だからこそ描けるリアルな医療現場とそこで起こる不可思議な事件を描いた驚きと感動の医療ミステリーを生み出してきた。この作品でもそれは同様。人の心に寄り添うのを得意とする新米医師とおかしな患者たちの交流とその謎解き明かしに、読者は爽快感と感動を覚えるにちがいない。
主人公は、純正医科大学附属病院の研修医…
2018/4/2
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今もっとも勢いのあるミステリー作家といえば、知念実希人をおいて他にいないだろう。その勢いは「ポスト東野圭吾」と称されるほど。累計発行部数100万部突破の『仮面病棟』は今年坂口健太郎主演で映画化。最新作『ムゲンのi』は「本屋大賞2020」にノミネートされ、『ひとつむぎの手』に続き、2年連続で本屋大賞ノミネートを果たした。知念実希人の魅力は、現役の医師として培った医療知識とミステリーを巧みに融合させたストーリー展開にある。ここでは知念実希人の作品のレビュー・インタビューをご紹介するとしよう。
このまとめ記事の目次 ・ムゲンのi ・知念実希人インタビュー(2019) ・仮面病棟 ・天久鷹央の推理カルテ ・幻影の手術室 天久鷹央の事件カルテ ・ひとつむぎの手 ・リアルフェイス ・祈りのカルテ ・知念実希人インタビュー(2018) ・優しい死神の飼い方 ・黒猫の小夜曲 ・崩れる脳を抱きしめて ・屋上のテロリスト
【本屋大賞ノミネート】史上空前の読書体験! ユタの力を手に入れた女医の医療×ミステリー×ファンタジー『ムゲンのi』
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2020/3/22
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祈りのカルテ / 感想・レビュー
zero1
生きているから患者は嘘をつく。それを研修医の諏訪野が見つけつつ成長する、医師にしか書けない連作短編集。薬物を飲んで搬送される【常連】の女性、ガンの手術拒否に謎の火傷、不可解な病状悪化の喘息に拡張型心筋症。研修先の各科で【向いてない】と言われる諏訪野はどの科を選択?ご都合主義の面もあるが、ちゃんとミステリー。冴木親子など「螺旋の手術室」とクロス。今度は諏訪野が主役。軽く読めるようで臓器移植など深いエピソード。医学知識に頼らず人を描く点は評価する。読後が爽やか。読んで損はない。「ひとつむぎの手」に続く。
2019/12/28
うっちー
医療系ミステリー集で読みやすくグッド
2018/05/21
三代目 びあだいまおう
研修医の諏訪野良太は進路を決めかねている。精神科、外科、皮膚科、小児科、循環器内科と回り様々な医師と患者と触れあう。各科1章ごとの短編集。何かしら問題を抱える患者、忙しい医師にとっては取るに足らないかもしれぬ類いの問題、というか『引っ掛かり』が気になる良太は1人カルテとじっくり向き合う。何がある?何かできないか?あの患者のために!そう『祈り』を込めて!患者が隠すモノにはどれも深い愛がある。対話とカルテでその『深き愛』に辿り着く良太。特に最終章は切なく辛い。人の心に寄り添う立派な医者になってください‼️🙇
2019/05/02
のり
「諏訪野良太」は研修医として様々な科で学んでいた。それぞれの科での指導医も己の専門医療に誇りをもつ人徳者ばかり。彼自身も患者や、看護師の受けも良く、ひたむきに取り組む。問題を抱えた患者の奥底を覗きこみ救いあげる。技術も必要だが、寄り添う才能も持ち併せる。将来どの科に進むか悩んでいたが、決め手となる出来事が…きっと彼ならどの科に進んでも立派な医者になるはずだ。
2018/12/02
Makoto Yamamoto
知念実希人二冊目。 今回も研修医者の物語。 作者が医者だったので、描写もすんなり頭に入ってくる。 今回は大学病院で研修医として勤務している諏訪野が種々の診療科を回って、本人の専門の科目を決めるストーリー。最後のストーリーが一番好きだった。
2019/06/30
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