里山奇談 よみがえる土地の記憶 (角川文庫)
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里山奇談 よみがえる土地の記憶 (角川文庫) / 感想・レビュー
瀧ながれ
怪談集。タイトルの通り、里山など人間の普段の生活から少しだけ離れた場所で出会った怪異が集められていて、だからもしかしたら簡単にそっちの世界にも入って行けちゃうんじゃないかと感じることが多かった。ただの恐怖ではなくて、少し前の日本人には日常的にあった違和感なんじゃないかな。冒頭の「観察会」が、巻頭を飾るだけのことはある不可解なハナシだった。うまく本の中に招いてくれたなーて思う。
2020/04/26
Nao Funasoko
自然の中に入ることに馴れている生き物屋さんが集めた記憶の標本(蒐集)。いわゆる怪談のようなおどろおどろしい怖さはさほではないがまさに奇談というしかない不思議な話ばかり41篇。外遊び好きな方にはおススメです。
2020/04/16
小夜風
【所蔵】生き物屋と称される人たちが好きな昆虫や動植物を求めて出かけた野山で体験したり聞いたりした不思議な話。「里山」とあるように普通に人々が生活を営んでいる田舎の何処にでもある、本当に聞き覚えがある気がするような話が多かったです。野辺送りの話や暗渠の話、防火水槽とか、子どもの頃に実際に体験した様なこともたくさんあって、自分がこの本に出てくる里山みたいな田舎で育ったことを実感(笑)。怪異と言い切るには身近過ぎて、田舎ではあるあるだよね~と懐かしい気持ちで読みました。自分的には虫の話が一番怖かったです(笑)。
2020/07/10
りんりん
現代版遠野物語といったところかな。野山で虫、動物などを愛でる生き物屋と呼ばれる人たちが集めた不思議で怖い話の数々。これは、このあたりの話かなと予想しつつ読むのも楽しいかな。
2020/05/03
流石全次郎
41篇の話。野山:河川・ため池・土地・海・山間部の廃屋などにまつわる不思議な出来事集。体験談や地元の住人、あるいは祖父母から聞いた話、幼い頃の記憶などで綴られる。それぞれの話に感じる事も色々あった。著者は3名、だけど41篇の個々は誰の執筆によるものなのか明示されていないのは残念。
2019/11/26
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