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ないものねだりの君に光の花束を

ないものねだりの君に光の花束を

ないものねだりの君に光の花束を

作家
汐見夏衛
出版社
KADOKAWA
発売日
2020-06-18
ISBN
9784041091340
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「ないものねだりの君に光の花束を」のおすすめレビュー

席替えで人気アイドルの隣の席に――喜びよりもみじめになって…。他人と比較しない生き方って?

『ないものねだりの君に光の花束を』(汐見夏衛/KADOKAWA)

 人は、誰かと比べずにはいられない生き物だ。 「あの人は、私よりかわいい」 「あの人は、私より勉強ができる」 「あの人は、私より幸せそう」  そこに続くのは、「私ももっと〇〇だったら…」「なんで私は…」という“ないものねだり”の言葉。SNSによって友人たちの楽しそうな日常、成功している同年代の姿が目に入りやすくなった分、他人と自分を比べて劣等感や嫉妬心を抱く機会はこれまで以上に増えているのではないだろうか。

 汐見夏衛さんの新作『ないものねだりの君に光の花束を』(KADOKAWA)に登場する染矢影子も、ないものねだりばかりの高校生。ごく普通の家庭に育ち、平凡な毎日を送る影子は、自らを「永遠の脇役」だと思い込んでいる。その一方で〈普通〉であることに誰よりもコンプレックスを抱き、〈特別〉な存在でありたいと強く願っていた。

 そんな彼女が、席替えで隣になったのが鈴木真昼。人気アイドルグループのメンバーで、ソロシンガー、若手俳優としても活動する「天然記念物級イケメン」だ。しかも成績優秀、スポーツ…

2020/6/18

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ないものねだりの君に光の花束を / 感想・レビュー

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よつば🍀

主人公は、全てにおいて普通で、自分は<永遠の脇役>だと思っている高校二年生の染矢影子。同じクラスには容姿端麗・頭脳明晰で『天然記念物級イケメン』と騒がれる現役アイドル・鈴木真昼が〈永遠の主人公〉として存在する。単純な青春物だと思っていると段々雲行きが怪しくなる。「普通」と「特別」の意味、今まで「当り前」だと思っていた日常がそうではない事、真実を確かめようともせず、暇潰しの娯楽として無責任に言葉を垂れ流し相手を追い詰めるSNS。改めて色々と考えさせられる。与えられた環境に感謝し他人を尊重したいと思える1冊。

2020/07/04

machi☺︎︎゛

高校生の時に読んでたケイタイ小説みたいな感じでサラッと読めてキュンもできる話。真昼はアイドルだけど普通の高校に通う男の子。影子は自分の容姿に自信のない女の子。まぁ言えば2人の恋愛小説なんだけど真昼の過去など結構辛い事もあったりでアラフォーでも飽きる事なく読めた。確かに人から見たら十分満たされている人生でも本人にとったら幸せとは限らない。ないものねだりかもしれないけど2人で補い合ったらプラスになる。

2023/09/30

寂しがり屋の狼さん

『だから私は、明日のきみを描く』が良くて✨汐見夏衛さんの作品を図書館でまとめ借り(笑)こちらの作品も良かったあ(≧▽≦)影子のお父さんが最高に素敵です💕後書きにあるメッセージが多くの方に届くと良いですね(*^.^*)

2020/08/10

ナギ

光と影。名前の通りに普通の少女と有名人の少年が自分の立場や生い立ちについて、悩むお話。ネタバレしたくないので読んでくださいとしか言えないのだが、誰もが持つ劣等感に、虐待やネット問題も絡めて本当の自分を取り戻せる作品とでも呼べば良いのかな。学生向けかなとは思いますが大人が読むのも問題なし

2022/12/01

pen 

酔ってた。そう思える図書本が稀にある。 読友さんのレビューにそそられる。 でも、届いても予約した記憶すらない(笑) クラスにスーパーアイドルがいる。片や普通を絵にかいた平凡な女子高生。そんな二人が図書委員を通して、互いの本音を吐露し、ないものねだりを手探りで追いかける。 近づく距離感とスーパーアイドルの不祥事と過去。混沌とするお話はそれでも光の方へ ないものねだりのその先へ。 いや結構、掴まれました。(笑) そしてSNSの功罪。 安全な砦に守られている場所から、正義の威を借りた石を投げるのはやめて。

2020/07/25

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