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新宿特別区警察署 Lの捜査官

新宿特別区警察署 Lの捜査官

新宿特別区警察署 Lの捜査官

作家
吉川英梨
出版社
KADOKAWA
発売日
2020-11-27
ISBN
9784041098875
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閉塞感と生きづらさを抱えるすべての人に読んでほしい『新宿特別区警察署Lの捜査官』吉川英梨インタビュー

吉川英梨 よしかわ・えり●1977年、埼玉県生まれ。 2008年「私の結婚に関する予言38」で日本ラブストーリー大賞エンタテインメント特別賞受賞、デビュー。著書に「女性秘匿捜査官・原麻希」、「新東京水上警察」、「警視庁53教場」、「十三階の女」などのシリーズ、『ブラッド・ロンダリング』『海蝶』など多数。

   とにかく歩いて、書く、という。みずからの足を遣い、入っていくのは登場人物の日常。それは吉川英梨ならではのリアルでスピーディーな筆致を生むとともに、説明し難い何かを引き付けている気がする。 「私、取材運が強いというか、その場に行くと、なかなか見られない式典に遭遇したり、偶然お会いした方が、書こうとしている小説のテーマに詳しい人だったりすることなどがよくあるんです。この一作もまさにそうでした。“どんなスタンスで、質問をすれば、失礼にならないだろうか”と、恐る恐る取材に行った新宿二丁目のレズビアンバーでも、偶然、声を掛けてきてくれた女の子がいた。その子がすごくフレンドリーな子で、ビアンのことを細かに教えてくれ、後日、いろいろな店にも連れて…

2020/12/4

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新宿特別区警察署 Lの捜査官 / 感想・レビュー

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absinthe

楽しい読書だった。同性愛、トランスジェンダー、LGBTQXを扱った小説。子育ては女がすべき、女は三歩下がって男を立てて…男尊女卑な伝統を主張する人々と、ビアンをカミングアウトする女刑事がぶつかり合う。子供の性自認を認められない毒親、旧来の価値観を堅持しようとする右翼団体も登場し事件は混迷。色々考えるきっかけになったし、自分の知らない世界であることは間違いないが、想像を超えたという驚きは感じられなかった。

2021/03/10

いつでも母さん

これは琴音が主人公なのか?レズビアンの部下・六花が軽やかで目を惹いた。新任の警部・琴音が着任早々から事件に追われるところから始まる吉川さんの新作。夫は琴音より階級が下の警視庁捜一の刑事であり、二人の間には小3の一人息子がいる。事件を追いながら妻、母、仕事における自分自身の『生きにくさ』を抱える琴音と対比するような六花との絡みはなかなか面白い。事件は何ともな真相が傷ましくて腹立たしくてだったが、LGBTについて考えさせられる本作。これはシリーズ化されるのだろうな。

2020/12/16

🐾Yoko Omoto🐾

舞台は歌舞伎町はじめ新宿の歓楽街のみを管轄する新しい所轄署「通称L」。LGBTや性的マイノリティが絡む事件を本筋に、根深い男尊女卑、毒親の呪縛、働く女性の仕事と家庭の両立など、シビアなテーマがふんだんに盛り込まれている。階級が下の夫との根本的なズレに憤り苦悩する琴音と、レズビアンを公言し、人の心の動きに聡い部下の六花。キャラ立ちもさることながら、二人それぞれのバックボーンが物語の核となっている為、事件の顛末にも説得力が増した印象。巻末の参考文献の多さに吉川さんの意気込みが感じられた。続編はあるのだろうか。

2021/02/19

ゆみきーにゃ

面白くて一気読み!虎太郎が可哀想と思ってしまうのも差別なんだろうか。夫、淳の六花に対する態度や仕事中の性行為など本当にイライラする。まだまだ社会の地位は平等とは言えないと思う。中々深い作品だった。

2021/02/16

☆よいこ

LGBTQ。新宿二丁目を管轄にもつ新宿特別区警察署(通称、新宿L署)に幹部赴任した女性警察官、新井琴音(あらいことね)の苦悩。琴音は小学3年のひとり息子がインフルになるも休めない。同業の夫の階級を飛び越し気を使う毎日、ゴメンなさいの連続の子育てに疲れ果てていた。レズビアンを公言している部下の堂原六花(どうばらりつか)は個性的で、この街での捜査にはなくてはならない存在。ホテルで女性の死体が発見され、犯人は武器を持って逃走した。捜査中、LGBTイベントで無差別殺人事件が発生する▽魅力的なキャラでシリアスな物語

2021/04/09

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