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六畳間のピアノマン (角川文庫)

六畳間のピアノマン (角川文庫)

六畳間のピアノマン (角川文庫)

作家
安藤祐介
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-01-22
ISBN
9784041111314
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六畳間のピアノマン (角川文庫) / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

ハードカバーで読んで号泣して、2年ぶりに文庫化&改題での再読です。やはり冒頭のブラック企業の描写は読んでて目を背けたくなり、胸がつまります。その後、それぞれの視点から綴られる展開は見事な繋がりをみせ、ブラック描写も見事に吹き飛ばしてしまう名作だと思います。タイトルにあるようにビリー・ジョエルの「ピアノマン」がずっと頭の中でリフレインし、読後もなりやまないこと必至です。残念ながら、本作に出てくるようなブラック企業は実在するのかと思うと、複雑ですね。テレビドラマ化もされてるので、しっかり観たいと思います。

2021/08/27

坂城 弥生

ただ必死に立ち直る人達の連作短編集。でもひとつの行動が誰かを動かして、誰かを救う連鎖がある救いのある話だったと思う。

2021/02/17

さぜん

「逃げ出せなかった君へ」の改題文庫版。第1章が強烈に印象に残る。ブラック企業の新入社員同期3人の過酷な労働環境。虚構だろうと思うが世間ではパワハラで追い詰められるニュースは後を絶たない。夏野が自殺をし彼に関わる人達のその後の人生が描かれるが、誰もが彼の死を悔やみ自分を責めつつ懸命に生きようとする。逃げる事は決して弱さではない。優しさも弱さではない。とにかく生きるのだ。読後はそんな力強さに励まされる。

2021/01/31

いそG

ビリージョエルの「ピアノマン」が好きだったので、「ピアノマン」と検索して出会った本。この本、元々は「逃げられなかった君へ」というタイトルだったので、改題されなければ出会えなかったかもしれない。 やはり、本は、出会いだ。 ブラック企業と、人生で一番美味いビールと、名曲ピアノマンとを軸に、独立した話しが見事に繋がっていく。 思っていたのとは全然違う話しだったけど、とてもよかった。 ここまで酷くはないが、私も長時間労働の真面目なハードワーカーなので、他人事ではなく痛かった。 そう。逃げていい。逃げていいんだ。

2023/05/15

Walhalla

全6話の連作短編集です。第1章がブラック企業の内側を描いたシーンが多くとても辛かったですが、2章目以降は、すべてここに繋がります。作品の構成も上手く、働くことと生きることを問いながら、一気に読ませてくれます。全てがハッピーエンドという訳ではありませんが、とても感動的で良かったです。生きるためには、逃げることも必要な場合があると思います。難しい選択であっても、何が一番大切なのか、とても読み応えがありました。

2023/07/28

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