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夜空に浮かぶ欠けた月たち

夜空に浮かぶ欠けた月たち

夜空に浮かぶ欠けた月たち

作家
窪美澄
出版社
KADOKAWA
発売日
2023-04-11
ISBN
9784041113448
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「人ってちゃんと回復していくんです」──ダイレクトに心に”効く”連作短編集『夜空に浮かぶ欠けた月たち』窪美澄インタビュー

 ※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2023年5月号からの転載になります。

 「ふいに背中にあたたかなものが触れた」。たとえどんなに物語がつらい方向へ向かっていっても、どうしようもない思いに登場人物がとらわれていても、窪さんの小説には、いつもそんな感覚をおぼえる瞬間が訪れる。冒頭の一編〈キャンベルのスープ缶〉で、「私は大丈夫、私は大丈夫」と自分に無理な呪文をかけ、うつを発症してしまった大学生・澪の背にふと添えられる掌のように。

取材・文=河村道子 写真=冨永智子

「これまでの作品のなかでも心のケアについては遠回しに書いてきたのですが、『ははのれんあい』の新聞連載が終わり、肩の力がほっと抜けたところで、“今の自分が一番書きたいものって何だろう?”という問いと向き合ってみたんです。浮かんできたのは、もっとストレートに、心のケアについてアプローチをする物語。“心の病院”という設定を物語のなかにつくり、いろんな症状を持つ人々が現れてくる小説を書きたいと思いました」  そこには、自身の日々も重なる。 「もうだいぶ良くなってきているのですが、私も澪ちゃんと同じ、う…

2023/4/7

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夜空に浮かぶ欠けた月たち / 感想・レビュー

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starbro

窪 美澄は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、純喫茶・純&椎木メンタルクリニック連作短編集、感動作でした。オススメは、『夜のカフェテラス』&『ゆりかご』となります。4月は、本書で読了です。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322101000286/

2023/04/30

うっちー

心がほんわかしました

2023/05/01

のぶ

とても温かい雰囲気の連作集だった。椎木メンタルクリニックの旬先生とさおり先生。それに純喫茶・純の純さんが中心に繰り広げられる人間ドラマ。いろいろあってうつ病や精神に病をかかえてしまった人たち。うつ病はよく心が風邪をひいてしまった状態だと言われるが、そんな人たちが純さんの紹介で訪れる心療内科。このクリニックが医院らしくなく普通の住宅と変わらないというのが良い。旬先生とさおり先生が開業に至る話が一話で明らかにされるがこれには感動した。窪さんの本はほとんど読んできたが、その中でも一番やさしさの出た本。

2023/05/01

まちゃ

精神科医の夫・旬とカウンセラーの妻・さおりが営む「椎木メンタルクリニック」。心が疲れた人々が、そこを訪ね、再生していく物語。どこにでもいそうな人々が追い詰められていく様は、読んでいて胸が詰まるものでした。その人々が椎木夫妻のサポートで再生していく様に安堵しました。読んで良かったと思える癒しがありました。私も「椎木メンタルクリニック」を訪ね、「純喫茶・純」て旨いコーヒーが飲みたい。

2023/06/15

もぐもぐ

心が疲弊した人たちが、椎木メンタルクリニックと出会い元気を取り戻していく連作短編。窪さんは以前「晴天の迷いクジラ」で命の瀬戸際まで追い詰められた人たちの再生を描いたけど、今回はそこまで行く前に助けを求めよう!という話。どちらも素敵な本。優しい言葉に自分がしんどかった時を思い出して涙目になっちゃいます。「避難所みたいな人と場所」を作るのは本当に大事だし、その選択肢としてこんなメンタルクリニックが存在していて欲しい。人と人とが支え合う温かい話でした。しらこさんの装画も大好き。

2023/04/13

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