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涙雨の季節に蒐集家は、 (角川文庫)

涙雨の季節に蒐集家は、 (角川文庫)

涙雨の季節に蒐集家は、 (角川文庫)

作家
太田紫織
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-06-15
ISBN
9784041115268
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涙雨の季節に蒐集家は、 (角川文庫) / 感想・レビュー

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芳樹

「遺品整理士」という立場から、人の”死”と死者の残した”遺品”に向き合うことによって、”家族”とは一体どういうものなのか、そのあり方を問う作品なのではないかと思いました。主人公の大学生・青音がとても繊細で感受性が強いので、彼の感情の動きの激しさに自分も一緒に揺さぶられ、心の中の何かがガリガリ削られるように感じてしまいました。『櫻子さん』と同じ旭川が舞台の作品で、今回はまさに序章。タイトルにある『蒐集家』も謎に富んだ人物であり、今後物語がどう展開されていくのか予想できません。期待の新シリーズです。

2021/06/18

はつばあば

幼い頃、大好きだった叔父と自分を引き離した悪魔。その悪魔と同じ顔をした人物が叔父の葬送の際、遺品整理士だという望春。老いた頭では葬儀屋と遺品整理を仕事とする望春と双子の紫苑、その紫苑が何故雨宮青音の涙を収集するのかわからん(-_-;)。それほど綺麗な涙って・・と。最初は葬儀屋さんの話なら私もお世話にならんなんから勉強になると読んでいたのですが小骨が喉に刺さった状態で・・。 「物は身体の一部であり心の一部」となう~ん。青音の引き籠りが、このミュゲ葬儀屋さんでアルバイトすることによりどんな展開になって行くのか

2023/08/12

うまる

遺品整理から謎解く家族の物語と主人公の自分探し。まだまだ序盤で、続きがある事が前提の1冊目という感じだから何とも評価し辛いです。良く言えば続きが気になる、悪く言えば商業的。著者を知っている人なら、今後続きが出てうまく物語を繋いでいくんだろうと期待が持てると思いますが、お初の方はあまりにもメインストーリーの謎が解明されていなくて中途半端に感じるのではないかなと思います。各話の謎もちょっと薄いし、他に葬儀の話を読んだ事がある人だと、目新しい所もないでしょう。後、また鬱々とした陰キャが主人公かぁと思いました。

2021/07/12

よっち

大学を休学し故郷の札幌で自分探し中の雨宮青音。旭川に住む伯父の訃報が届き、その葬送の際に遺品整理士の望春と運命の出会いを果たすミステリ。幼い頃、悪魔のような美貌の人物の殺人らしき現場を見たトラウマの町・旭川。伯父の遺品整理の末に遺品整理士見習いとなった青音が遭遇する、羊の茶碗の持つ意味、自死した息子の遺品整理の先にあった葛藤。遺品整理を巡るあれこれや登場人物たちの複雑な心理描写も興味深かったですが、謎めいた遺品整理士の望春、涙コレクター紫苑の双子姉弟、そして青音自身の過去と成長も気になる新シリーズですね。

2021/08/11

よっしー

タイトルが気になり、手に取りました。遺品整理を代行する、難しい仕事なのだと読みながら思いました。亡くなった方の思い、残された家族の思い、それらの思いと向き合いながら前に進むための手伝いを行いつつ、部屋を片付ける。ただ、それらと向き合うことで、自分の気持ちも整理できるのかも知れないですね。青音も感じていますが、紫苑の存在が不思議であり不気味な所があって…続編で解決するのでしょうか。楽しみに読みたいと思います。

2022/11/14

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