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盤上に君はもういない (角川文庫)

盤上に君はもういない (角川文庫)

盤上に君はもういない (角川文庫)

作家
綾崎隼
出版社
KADOKAWA
発売日
2023-09-22
ISBN
9784041130957
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盤上に君はもういない (角川文庫) / 感想・レビュー

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よっち

将棋のプロ棋士を目指す者たちにとって最後の難関、奨励会三段リーグ。観戦記者の佐竹亜弓がそこで全てを賭けて戦う二人の女性と出会う将棋小説。棋士を目指して奨励会に挑む永世飛王を祖父に持つ天才少女・諏訪飛鳥と、両親から応援されずに勘当され病弱ながら年齢制限間際で挑戦する千桜夕妃。岐路でたびたび激突する彼女たちの負けられない壮絶な激闘が熱かったですが、それぞれの将棋を形作ってきた濃密な背景があって、受け継がれてゆく熱い想いもあって、そんな二人に関わる天才少年・竹森や記者たちの存在がなかなか効いていたと思いました。

2023/09/22

空のかなた

女流棋士による公式戦への参加は1981/2/19、この物語は、棋士には女性が1人もいないところから始まる。頂点を目指す2人の女性の戦いと生き様。将棋の棋譜はもとより、そのルールさえ知らなかったけれど、駒の動かし方や長考、早指し等、格闘技のように感じながら読み進んだ。フィクションな のに目の前でドキュメンタリーを観ているよう。語り手が変わるたびに、明らかになる事実。自分心が読まれていると、相手が思うほどの千桜竜王の将棋。最後の告白で千桜竜王の隠された3年間の謎が明らかになるエンディングが素晴らしかった、

2023/10/29

きくりん

史上初となる女性棋士の座を賭けた対局が決定した。将棋の名門の家に生まれた諏訪飛鳥と、体が弱くプロになるための年齢制限が迫る千桜夕妃。激闘の末に決まった勝者は、棋士としてのデビュー戦当日に突然失踪した。観戦記者の佐竹亜弓は彼女の行方を追うが……という訳で、控えめに言って、傑作でした。「彼女」は、なぜ大事なデビュー戦当日に失踪したのかというミステリーあり、盤上で繰り広げられるバチバチのバトルあり、様々な人間模様が交錯するヒューマンドラマありと、最後まで飽きることのない将棋エンターテイメントをお楽しみください。

2023/12/07

なみ

史上初の女性棋士を目指す2人の、戦いと絆の物語。 飛鳥の、夕妃の、そして2人の周囲の人々の視点で、将棋と彼女たちの関係性が美しい筆致で描かれます。 姿を消した理由はなんなのか。 そして、空白の期間に何があったのか。 終盤で明かされる衝撃的な真実には、涙が止まりませんでした。 彼女が、そして彼が将棋に出会ってくれて、本当によかったと心から思えるような結末でした。 文体や構成に作者らしさが存分に発揮されていて、物語にどっぷりと浸かることができました。 とても満足度の高い1冊です。

2023/09/25

りこ

今回もすごかった。将棋について全く知らないですが、夢中になって読みました。女性が棋士を目指す壮大な物語と夢への熱い想い、愛を感じられる話でした。 ―私は絶対に将棋を選んだと思う。だって盤上遊戯の王様は将棋だから。将棋だけが奪った敵の駒を味方として使えるからだよ。 ―この世で最も相手を想い合うゲーム

2024/03/29

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