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アジアンタムブルー (角川文庫)

アジアンタムブルー (角川文庫)

アジアンタムブルー (角川文庫)

作家
大崎善生
出版社
角川書店
発売日
2005-06-25
ISBN
9784043740024
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アジアンタムブルー (角川文庫) / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

道産子作家さんの作品です。とにかく全体通して切ない雰囲気ですが、とても読みやすく、ボリュームも多くはないので、ストレスなく読了できました。正直、読み終えた後には深い印象はあまり残りませんが、いい作品を読んだなという感覚?は残りました。オトナの恋愛展開をクドすぎることなく、あっさりと片づけることもなく、ゆったりとした時間の流れの中で、読む側にココチ良さを与えながらつづっています。ホッと一息、サラッと気分転換に読む作品としては、非常にいいレベルの作品でした。キレイで読みやすい文章を是非とも堪能してください。

2011/07/18

おしゃべりメガネ

こちらも9年ぶりですが『パイロット〜』に続き、イッキに読了です。続編とは言いながら、話自体は『パイロット〜』よりも前?中間?になる位置付けです。前作でなぜ「山崎」さんが一人なのか、熱帯魚を飼っているのかがわかります。月刊『エレクト』(スゴい名前)のスタッフ「沢井」さんや「五十嵐」さん、ライターの「高木」さんもしっかり登場するので、前作からの流れも楽しめます。話の雰囲気は前作のほうが好きかなとは思いますが、トータル的な作品が醸し出す雰囲気はこちらのほうが完成度が高いかもしれません。でも哀しいかな、やっぱり。

2020/05/14

おくちゃん🌸柳緑花紅

今年最初に読んだ本は、涙、涙。愛する人を見送った隆二さん、喪失から不在へ、彼女は僕と一緒にいて幸せだっただろうか?彼の最後の願いは「彼女を幸せに死なせてやりたい」という事。ユア▪ソング❮君がこの世界にいる間、僕の人生はなんて素晴らしいのだろうか❯二人が好きな曲と歌詞がずっと私の頭の中に流れる。最期を迎える直前の葉子さんの彼への願い。亡くなってから見つけた葉子さんからの手紙にあった「私に誇りをくれてありがとう」そして(青)さんの新聞コラムがとてもいい。優しさ。。究極の優しさがそこにあった。永遠とは無限とは

2023/01/05

chimako

今、死を宣告されても思い残すことは一つもないと思っている。さしたる才能もなく、平々凡々とした毎日。しかし一日ずつを検分すれば、喜びも怒りも悲しみもため息も笑いも涙もそこここにあって違う色で填まるジグソーパズルのよう。最後に浮かび上がるのは故郷の風景か、小さかった子どもたちの姿か。葉子の倍以上生きて来たからね。葉子はまだ若い。若いけれど死んでいく。論説委員の(青)さんとのシーンが残る。永遠と無限。この年になると永遠こそが恐ろしい。宇宙以外に広がる行く宇宙の膨張などへぇとスルーできる。小説らしい小説だった。

2022/12/14

ゆか

著者の作品は初。村上春樹に似てるという人が多いのも分かる。淡々とした語り口の中に自分のスタンスを頑なに守っている主人公。エロ本編集者の主人公といい、SMの女王様といい、最初はエロい言い回しに男性向け恋愛小説かと思ったけど、後半になるにつれてそんな事は気にならなくなった。大好きな人に思われながら死んでいくのはしんどくて悲しい事だけど、ずっと大好きな人が側にいてくれるのなら死に方としては幸せなんじゃないだろうか。側にいてほしいと思われる人に私もなれてるんだろうか?と考えてしまった。

2016/12/09

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