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ラス・マンチャス通信 (角川文庫 ひ 19-1)

ラス・マンチャス通信 (角川文庫 ひ 19-1)

ラス・マンチャス通信 (角川文庫 ひ 19-1)

作家
平山瑞穂
出版社
角川グループパブリッシング
発売日
2008-08-25
ISBN
9784043905010
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ラス・マンチャス通信 (角川文庫 ひ 19-1) / 感想・レビュー

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ひめか*

恐ろしくおぞましい。カフカのような世界観。彼の作品は3作読んだが、これほどまでに違う作風を見せるのかと衝撃を受けた。陸魚というこの世に存在せぬ得体の知れない者、そして人なのかとにかく気持ち悪い”アレ”が登場することから始まる。アレはまるで人間ではないように描かれるが実在する者だった。一人の人物の人生が描かれるが、全体的に憎悪と苦しみに溢れた暗く重い作品。「」が全くないのもこの物語の重々しさに相応しい気がする。グロテスクなシーンも多くあまり私の好きな世界観ではないが、平山さんの新たな一面を見られて良かった。

2015/12/10

miroku

陰惨で醜悪で何故か切ない物語。ファンタジーノベル大賞受賞作品は一筋縄では行かない。

2017/08/23

切ない。最終章は文のかたまりひとつひとつが、ぜんぶ切ない。平山瑞穂の初期作はとにかく最後の章が、どうしたらこんな表現ができるのかという程切ない。何回も読み直して物語の異様さに慣れきったあとに、今回はじめて発見した。次はどんな感想を持つんだろう。

2017/04/27

Ich_co

#psbooks / 寓話の体をとっているのだけれど、主人公の生きづらさや不遇の感触がすごく生々しい。目を覆うフリをして、指の隙間から覗き見したくなるような、どろりとした魅力を持つ物語。濃いです。最後の姉のくだりがちょっと作りすぎなのが残念だけど、面白い。

2010/08/16

naimon

なんだか日常の平衡感覚が微妙に崩される本。まったくの空想であれば割り切れるのに、リアルっぽいの物語観に微妙に「変な」空想を混ぜてるから、読書中、座り心地がムズムズ。文章が平易で読みやすいのがさらに、このムズムズさを加速させる。例えていえば、スープの中に嫌いな椎茸がほんの少し入っているようなものか?違うな、宇宙人の食べ物を少し混ぜてる感じ。しかも、後半、奇妙な味に慣れてくる!これは珍味だ!

2009/11/14

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