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一旦書かせて頂きます

一旦書かせて頂きます

一旦書かせて頂きます

作家
伊藤俊介
出版社
KADOKAWA
発売日
2023-04-03
ISBN
9784048975650
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「一旦書かせて頂きます」のおすすめレビュー

自称“ダメ人間”芸人が、財布やケータイを失くしても「生きていける」ではダメだと感じた夜

『一旦書かせて頂きます』(オズワルド伊藤俊介/KADOKAWA)

 どうしようもない失敗をやらかしたり、人前で大恥をかいたり、調子に乗った言動をブチかましてしまったり……。そんな過去をふと思い出して、夜中に叫びたくなったことはないだろうか。かくいう筆者も、泥酔してアントニオ猪木の顔はめ看板から顔を出した状態で前方に倒れ、顔面大流血した夜を思い出すとヒーッとなる。そんな黒歴史を抱えた人にとって、『一旦書かせて頂きます』(オズワルド伊藤俊介/KADOKAWA)は救いとも言える一冊だ。だらしなくても、やらかしちゃっても、どっこい生きてる。何なら、めっちゃ楽しそうじゃないか。

 そもそもオズワルド伊藤さんは、しっかり者とは言いがたいタイプだ。いや、この際はっきり言ってしまうが、まぁだらしない。酔っ払って電車で眠りこけたあげく、大事なこけら落とし公演をぶっちぎる。財布もケータイも失くす。売れない頃は妹の天才女優・伊藤沙莉さんと同居し、家具も家電も妹もち。家賃は妹の1/3しか払わず、自らを「ひもお兄さん」と呼んではばからないダメっぷりだ。

 このエッセイ集でも、そ…

2023/5/4

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宝物を捨てた日/オズワルド伊藤の『一旦書かせて頂きます』㊱

撮影=島本絵梨佳

 僕には宝物がある。というよりいる。月並みにはなりますが、芸人を始めてからお互いにしんどい時期を見てきた芸人たちである。彼らの存在はなにものにも代えがたい。僕は彼らお笑い芸人が大好きなの。その中でも、あまりにも一緒にいすぎて、もうそいつのことを宝物とはっきり口にしてしまうくらいの芸人がいる。

 その男の名前は、演芸おんせんの矢巻。

 彼は伊藤あるところに矢巻ありと言っても過言ではない。マセキ芸能社の芸人である彼は芸歴的には1つ上なのだが、あまりにも一緒に飲みに行っていたのと、年齢的には僕の方が1つ上ということもあり完全に同期としての付き合いをしている。まだ僕がアルバイトをしていた時矢巻には死ぬ程奢ってもらっていたので、今では『一生奢ってあげる券』を差し上げた次第である。

 彼とはきっとこの先も長い付き合いになるだろうし、彼ほど気を許せる人間もそうそう現れないと思えるほどの存在ではあるのだが、僕は本当につい最近、この宝物を自らの手で捨てかけた。いや、あの日捨てざるを得なかったのだ。

 それは約2週間前。僕と矢巻の共通の友人に、ALIという…

2023/6/30

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「オレは『スラムダンク』でいうとあのキャラクター」お笑い芸人・ファビアン×オズワルド伊藤 書籍出版記念対談!

 ※本記事は、『FANY Magazine』2023年5月29日配信記事からの転載になります。

芸人の青春をリアルと空想を交えて描いた異色の短編集『きょうも芸の夢をみる』 (ヨシモトブックス)を発表したお笑いコンビ・あわよくばの西木ファビアン勇貫と、noteでの配信や「ダ・ヴィンチWeb」​​での連載をまとめたエッセイ集『一旦書かせて頂きます』(KADOKAWA)を発売したオズワルドの伊藤俊介。その出版を記念して、ヨシモト∞ホールでしのぎを削った先輩・後輩でもある2人に、思い出話や執筆の苦労などを大いに語り合ってもらいました。

出典: FANY マガジン

劇場で切磋琢磨していた2人 ――ファビアンさんは3月末、伊藤さんは4月初旬に本が出ましたが、いまどんな気持ちですか。

ファビアン けっこう難産だったんで、まだ「やっと終わった感」に包まれていますね。ふつうの小説家さんなら次回作を書き始めると思うんですけど、まだ「書きたいな」という気持ちになってないです。何個か案はあるけど、進んではいない。「もうちょっと楽させて」という感じですね(笑)。

伊藤 本が出た直…

2023/6/5

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一旦書かせて頂きます / 感想・レビュー

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岡本

Kindle。オズワルドの伊藤がコロナ禍で書き始めたnoteの記事を纏めて加筆修正したエッセイ集。妹の話、同居している芸人との話、若手時代の話などトーク番組やラジオで聞く様な話が多い印象。最後の方のM-1について纏めた部分は良かった。去年は残念な結果となったが是非優勝してほしいコンビ。芸人好きには是非。

2023/06/01

あっか

新刊。オズワルド伊藤さん初の書籍で自伝的エッセイ。面白ーい!確かに伊藤さんの口調で脳内再生されますw笑かそうと思ってない風なのに自然にクスッニヤッと笑えるし、最初「字、ちっちゃ!」と思っていましたが、気付けばサクサク読み終わっちゃいました。カズレーザーさんの帯コメントは伊達じゃなかった〜。特に『元はりきりママより』が秀逸で面白かったです。これは続編も期待!

2023/04/12

にゃおこ

魔改造のコメンテーター、映像研での声優として知って以来伊藤沙莉ちゃんか好きです。お兄さんつながりと、ひげとサスペンダー好きと、タイトルに引かれて手に取りました。40代と思ってたら30代前半なのね、ビックリ。文章の綴り方がちょっと苦手で酔いました。『たかしの背中』のエピソードが好き。

2023/12/11

くさてる

芸人さんの本はたくさんあって、どれもプロならではの面白さがあるけれど、これもまた面白い一冊だった。身近な気づきから芸人としての矜持や考察まで、取り上げられている素材は多いけれど、素材の面白さだけでなく、エッセイとしての文章の完成度が高い。良かったです。

2023/09/25

ゆか

「お世話になっております。オズワルドの伊藤と申します。この挨拶一発で、誰しもがサスペンダーのちょび髭眼鏡を思い浮かべてくれることが、今の僕にとってどれほど難しく、どれ程あこがれるものなのか」「もしも読みながら僕の声が脳内再生しているのならばそれは僕の思惑通りです」伊藤ちゃんの思惑通り、サスペンダーのちょび髭眼鏡を思い浮かべ、伊藤ちゃんの声で脳内再生しながら読了。なんなら、畠中も思い浮かべたから!M-1友達のネタ以上の(私的にはこのネタが優勝)ものをみつけて優勝してほしい!畠中のエッセイも読みたい。

2023/06/17

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