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匣の中の失楽 (講談社ノベルス)

匣の中の失楽 (講談社ノベルス)

匣の中の失楽 (講談社ノベルス)

作家
竹本健治
出版社
講談社
発売日
1991-10-30
ISBN
9784061815872
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匣の中の失楽 (講談社ノベルス) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

『禁じられたジュリエット』での紹介がきっかけで遂に4大奇書の最後の一冊に着手。『虚無への供物』、『黄色い部屋』、『死霊』、『毒入りチョコレートの謎』、『赤死病の仮面』、ホームズ、ブラッドベリ、五黄殺、ラプラスの悪魔などのミステリ、幻想怪奇小説などのネタがもりもりに詰め込まれている中で現実と虚構が入れ子細工になっているので余計に混乱してしまう。そして怒りを顕にしたある人物の叫びが遣る瀬無い。確かにそんな理由で殺されていい訳ないじゃない・・・。しかし、布瀬には腹が立ったな~。何であんなに嫌味で紗に構えんのよ。

2017/06/10

たか

【再読】小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』、夢野久作の『ドグラ・マグラ』、中井英夫の『虚無への供物』と並ぶ四大奇書の一つ。中でも本書が最も読みやすく、分かりやすい。 殺人事件を巡って、ミステリ好きのメンバーによる推理合戦が始まる。だが、その殺人事件は、実はメンバーの一人が書いた小説での出来事だったことがわかる。 やがて現実の世界でも虚構の世界と同じように殺人事件が起こり、何が現実で何が虚構なのか、どんどん混乱させられ、虚実の酩酊感を味わうことになる。しかし、それこそが、本書の魅力だ。C評価

2020/09/01

拓也 ◆mOrYeBoQbw

ミステリー長篇。枠物語。ペダントリー作品。作品のおおよそ半分を劇中劇が占める、いわゆる『虚無への供物』に連なる枠物語ミステリーですね。本編と劇中劇(?)で殺された人間と生き残った人間が逆だったり、それがペダントリー=知識の渦の中に埋め込まれ更に深淵の底へと入り込む印象を与えています。『黒死館殺人事件』『虚無への供物』のように”推理小説の本筋を読み進めるだけじゃなく、知識や混沌、迷宮構造の渦に酔う楽しみ”を味わったり、何度も読み返すタイプの一冊だと思いますねー(・ω・)ノシ

2016/08/08

ピップ

探偵小説が好きなサークル内で起こる連続密室殺人事件の話。四大奇書。三大奇書でおさまりがいいのになぜ?とか思ってましたが、すごく奇書でした。他の奇書と比べて新しいせいか、読みやすくわかりやすい。しかし、現実なのか虚構なのか妄想なのか夢なのかよくわからない感覚で、読書中はフワフワモヤモヤしてました。そしてラストはビシッと締める。納得の四大奇書です。

2020/05/28

おか

「虚無への供物」「ドグラ・マグラ」「黒死館殺人事件」と並んで日本四大奇書」と言われる今作、物語の始まりは「虚無への供物」を意識して書き始めているように感じる。現実と小説の中でほぼ同時進行的に密室殺人が進んで行くが 人物像が双方で違ったりするものだから 結局は混乱の極みになるだけである。そして 心理学 数学 物理学 国文学 薬学 魔術等のやたらめったら専門知識が登場し それが推理の中軸には結果的になっていない為に面白さに欠ける。やはり私は「ドグラ・マグラ」がこの四つの中では 一番好きです^_^

2017/01/23

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