KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

ユーラシアの双子 下 (100周年書き下ろし)

ユーラシアの双子 下 (100周年書き下ろし)

ユーラシアの双子 下 (100周年書き下ろし)

作家
大崎善生
出版社
講談社
発売日
2010-11-16
ISBN
9784062166478
amazonで購入する

ユーラシアの双子 下 (100周年書き下ろし) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

jam

属性という考えは好きではないが、一般的に男女の属性から評価が分かれるものがある。ことに愛における正義は食い違いが多い。それは生物学的な違いだなどと、身も蓋もないことは言わないようにしよう。とにかく主人公の壮年男性は面倒くさい。傷つきやすく、自己憐憫、自己陶酔、逃避、酒、ご都合主義の赦し。しかし、作家はたぶんわかって書いたのだ。理由をつけることで生きることができるなら、それでもいい。それもある意味では希望なのだと。ユーラシア大陸の情景や旅情は良かった。なぜなら、ダメ出ししながらも一気読みだったのだから。

2016/01/31

だんたろう

結局、ただの紀行文で終わってしまっている。社会主義と、その国の文化、料理や人の批判に終始し、結局自己批判が完結していない。読了後、死にたい人は勝手に死なせればいいんじゃないかとさえ考えた。そんな簡単な問題ではないはずなのに、簡単な問題にしてしまっている本作品が怖い。なににつけても中途半端な印象で、登場人物も話しもすべてが中途半端。目的もなく書いてみたような作品なので、不愉快さだけが残った。旅に出て、感傷から過去を振り返り、ただ飲んで飲んで帰国しました。一言で言えば、そんな作品。

2012/01/24

Fondsaule

★★★★☆ 死んだ娘とそっくりな女性が、同じような心の闇を抱え命を絶とうとしている。それを救う? ご都合主義的な小説だなと思っていた。 でも読み終わってみて、石井隆平とエリカの出会いは、偶然の産物ではなく必然でさえあるように思え、とてもいい話だなと感じた。 シベリア鉄道から始まるヨーロッパの旅の話としてもよかった。

2019/01/25

Kohn

ユーラシア大陸を鉄道で横断する話。富山、ウラジオストック、モスクワ、ワルシャワ、ベルリン、パリ、マドリッド、リスボンと繋がる旅だ。旅行中に気づいた自殺願望の少女エリカを5日遅れで追いかける。追いつきながらも、距離をおきながら旅を続ける二人。サクラダ・ファミリアでの不思議な出会い、都市名を使った駄洒落、教会や美術館、カフェでのアルコール・・・・・表現がとても丁寧でいろいろと想像しながら楽しめました。旅と同時進行するエリカとの絡みはサスペンス的な要素もあり一気に読み終えました。大崎さん特有のオヤジ的なご都合主

2011/08/20

水の都

下巻に入ってストーリーがくどくなったのはどうだかねーって感じではあるが、旅好きの者には、「エクスプレスに乗って、カフェに入ってワインを飲み、土地の美味しい食べ物を探し、美術館にも行く…」設定はたまらない。後半のほとんどは紀行文を追った。でも、それだけでも意味ある書籍だった。

2019/06/26

感想・レビューをもっと見る