遠藤周作歴史小説集 7

優希

めくるめく女の歴史。それは復讐と忠義であったようです。しかし、大奥が生まれると、権力争いに変わっていく様子には哀しみを感じずにはいられませんでした。女の狂気を描きながらも、突き刺さるものがありました。

2021/09/20

akio

めくるめく女の物語。お市の方から浅井三姉妹、千姫と戦国に生をうけた女たちの復讐と血脈の物語であったのに対し、春日局、桂昌院に絵島と続く大奥の物語では女の権力争いが悲哀を込めて描かれる。特にラストのお加代とお光の物語は物悲しさがあり、変わらざるを得なかった女の狂気と物悲しさが炙り出され、何とも言い難い読後感であった。

2014/12/31

桜もち 太郎

戦国時代から徳川１２代将軍の時代までガッチリ３００年間の女の戦い。もうお腹一杯です。このような書き方は周作先生の作品の中では珍しくはないでしょうか。戦国時代に男たちに翻弄される武将の妻たち。江戸期に入ると「男は刀をとって闘うが、女は知恵、才覚をつくして力を得るのだ」と春日局。そして大奥では「この世は夢幻のごとし」というように時によって女の生き方も変わっていく。しかし一貫していることは女はつよしということでしょう。周作先生が若き信長、秀吉が躍動したわが町を「心の故郷」と言ってくれ、それでもう満足です。

2017/09/12

はな咲

戦国から江戸時代にかけて　信長　秀吉　家康に翻弄された女性達の生きざまに女の強さ哀しみが詰まった本でした

2016/05/29

marypapa

著者も書いていたが、現代ではデートスポットや史跡名勝などが過去に残虐な処刑が行われた場所だったりする。 これからはそんな歴史背景があったことを思いながら、先人に手を合わせることをしたい。この本を読んで六条河原で愛は語れないですよね。 しかし、戦国武将は恐ろしかったです・・・・

2014/10/27