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クラウド・ナイン (講談社文庫)

クラウド・ナイン (講談社文庫)

クラウド・ナイン (講談社文庫)

作家
服部真澄
出版社
講談社
発売日
2018-01-16
ISBN
9784062937924
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クラウド・ナイン (講談社文庫) / 感想・レビュー

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KAZOO

服部さんの著作はむかし何冊か読んだことがあったのですが最近はとんとご無沙汰でした。この作品を読んでまた認識をあらたにしました。最近の問題点をうまく小説にしています。二つの話が収められていて、最初の方はドーピング絡みかと思いきや最近のバイオテクノロジー関連の話になっています。もう一つは、グーグルを思わせる会社の話でデータセンター用地買収の話から、データへのアクセスについてのミステリーがらみになっています。両方とも楽しめました。

2018/04/20

Lara

「ブラッド▪ゼロ」人工血液が開発され、しかもどの血液型にも対応する、万能型。「クラウド▪ナイン」人工衛星を利用し太陽光エネルギーを高周波ビームに変え、台風、嵐を人為的に抑える。どちらも売上400億ドルのIT企業「オッド▪アイ」が行う。服部真澄氏お得意のサスペンス、SFチックな展開。やっぱり、神様の領域までは、侵入出来ませんよね。

2020/11/09

おかむー

世界有数の検索エンジン『オッド・アイ』を舞台に、先端技術の可能性と危険性を描いたエンターテインメント。人工血液を題材とした「ゼロ・ブラッド」と人工衛星を取りあげた「クラウド・ナイン」の連作で、事件を調査する主人公として日本人の木挽橋隆一が物語を展開させているものの、実際にはスティーブ・ジョブスをモデルにしたと思われる『オッド・アイ』のCEОブルーノ・マーニーが影の主役ともいえるかな。見方によってはゴルゴの出てこない「ゴルゴ13」といえるのかもしれない(笑)。『よくできました』

2018/03/10

penguin-blue

世界的IT企業を舞台にした中編連作2篇中1編目が輸血用血液の話、2篇目が謎の人工衛星の話。いつもながら新しい素材を大掛かりな国際的陰謀にわかりやすくまとめ上げる手腕に感心する。反面登場人物があまりに劇画っぽくて共感したり、感情的に入れ込めないのも相変わらずだが、かといって感情的な味付けが似合う作風でもなく、もうこれはこれで一種の持ち味なのかも。共感できるキャラクターや感動できる場面がなくても、著者が次に何を取り上げ、どう料理するのかをこれからも楽しみにしている。

2023/09/07

kobaton

諸刃!テクノロジーの進化、ここに極まれり。という感じだ。夢があるというか、儚いというか...ナノレベルで展開されるバイオの分野では不老不死を実現しそうだし、エレクトロニクスの分野では電磁波をコントロールして天候まで支配しそうだ。まさに神の領域に踏み込みつつある...それらは言うまでもなくITの進化に伴うネットワークの拡大が寄与しているが、情報共有の進展は同時にプライバシーの侵害を喪失まで加速させる...知の進化が人類にもたらすものは何か...著者の荒唐無稽な想像力、それを支える豊かな知識量に敬意を表する。

2018/04/24

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