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江戸は浅草 (講談社文庫)

江戸は浅草 (講談社文庫)

江戸は浅草 (講談社文庫)

作家
知野みさき
出版社
講談社
発売日
2018-09-14
ISBN
9784065121726
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江戸は浅草 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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ぶち

江戸の庶民の暮らしの中心は神田。そんな神田から外れた浅草が舞台。「神田なんて職人の男ばかりで窮屈で堅苦しい。それよりも、のんびりした浅草がいい。遣い走りだろうが、なんだか楽しくて仕方ねぇ」と言う主人公は、大店のご隠居に雇われた遣い走りの真一郎。脇役は、同じ長屋の住人たち。真夜中に面を打つ謎の美女、女のヒモで洒落者の笛師、錠前・解錠師など、なかなかクセのある面々です。長屋で気ままに暮らす住人たちが、町の騒動に立ち向かう推理帖。粋と人情、そして色気がただよう、今までとは少し味の異なる時代物です。

2019/05/21

タイ子

浅草下町の久兵衛長屋(六軒長屋)を舞台に繰り広げられる江戸っ子気質の人情と粋の物語。長屋の住人がみな若く(守藏以外)惚れたはれたの恋心もわき、大人な関係に行っちゃうことも。長屋と言えばそこに事件めいた事も起きなきゃ面白くないでしょ。手に職をつけてる面々たちが解決していくわけだが、江戸っ子らしさはあるけどもうちょっとスピード感が欲しいと思うのは私だけでしょうか。ゆったり過ぎるのも嫌いじゃないけどどうにも他の長屋ものを読んでるものでつい・・・。シリーズ第一弾ということで次回の展開を待ちましょう。

2018/10/17

のんちゃん

大好きな知野みさきさんの時代物新シリーズ。上方に向かう途中、掏摸に遭った真一郎は、浅草六軒長屋の大家久兵衛に助けられ、そこに住まい、久兵衛の元で働く事になる。その長屋には腕に覚えのある職人達がいた。今作は他の知野先生の時代物よりちょっと艶っぽさがある大人の物語。が、騒動や事件の真相には他の作品同様のひねりや面白み、人情を感じる事ができ、またまた、飽きさせない。このシリーズも楽しみだ。

2019/12/03

kei302

しっかり者の女性陣に対し、男性陣は軟弱ではないが、ふらふらよろよろ、猜疑心に囚われ、自分に自信がなくて・・と、対照的。主人公の真一郎に隠された背景があるのかと期待したが、器用で背が高いのが取り柄で、ちょっと鈍いカネなし色なし、頼りになるような、そうでもないような気になる男。錠前破りの話が面白かった。

2020/02/18

たま

同じ著者の『上絵師 律』とはがらりと雰囲気が変わり、いかにも訳ありでさばけた男女4人(正確に言うと鈴さんは大人しいが)のシリーズ。同じ長屋(金持ちご隠居の大家も同居)に住みわちゃわちゃ謎を解く。長屋と言うより独身シェアハウス、現代が舞台なら嘘やろーと思うところだが、江戸のファンタジー力ですんなり呑み込まされた。女二人が女中さん煮売り屋さん以外の仕事で自立しているのも、令和の時代小説らしい。ただの江戸庶民のふりをしている彼らだが、さて正体はどうかしら。おいおい明らかになるのかな。

2022/12/15

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