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哲学人生問答 17歳の特別教室

哲学人生問答 17歳の特別教室

哲学人生問答 17歳の特別教室

作家
岸見一郎
出版社
講談社
発売日
2019-10-31
ISBN
9784065173824
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「哲学人生問答 17歳の特別教室」のおすすめレビュー

誰もが「生きているだけで貢献」している――『嫌われる勇気』著者による幸福に生きるための哲学

『哲学人生問答 17歳の特別教室』(岸見一郎/講談社)

 発売から6年経った今、累計発行部数200万部を突破した大ベストセラー『嫌われる勇気』。アドラー心理学を解説し「嫌われることを恐れない」「ありのままの自分を受け入れる」ことの先に幸福があると伝えている。

 そんな『嫌われる勇気』の著者のひとりである哲学者の岸見一郎先生が自身の母校である京都の名門、洛南高等学校で行った特別授業を書籍化したのが『哲学人生問答 17歳の特別教室』(講談社)だ。授業では高校生の悩みに答えているが、内容は大人でも思い当たるものばかりだ。

 例えばこんな悩みがある。

「給料とやりがい、どちらで仕事を選べば幸福になれるでしょうか」

 安定した収入が見込める仕事に就くべきか、自分がやりたいと思っている仕事に就くべきか悩む男子高校生。お金が好きなので、もし稼げるなら魂を売り渡してもいい。お金さえ稼げればいいと話す。

 そんな彼に、先生はこんな風に答えている。

岸見先生:「最終的にその仕事が自分の「ため」(善)になるのか、さらにはその仕事で幸福になれるのか。ノルマ達成のために不要なものを売り…

2020/4/6

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哲学人生問答 17歳の特別教室 / 感想・レビュー

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mukimi

アドラー心理学を世に広めた筆者による高校生との人生問答。アドラー心理学は色々なことに開眼させてくれた一方解せない部分もあり、自分の思考の癖に気付かされる。それは特に教育論の分野で強い。親の期待に応えるための受験勉強は思考停止だからやりたいことは自分で考えろと高校生にいうのはやはり放任と感じてしまう…思考停止で勉強したから今の仕事に就けているのだし凡ゆる誘惑を謝絶した親には感謝している。だがもし受験で失敗していたら親を憎んでいたのかもしれない。あの思考停止時代を取り返すべくもっともっと自分の頭で考えねば。

2021/03/20

にゃおんある

備忘録。不惑の年齢は過ぎたけど哲学がないと前に進まない。とはいえ今は哲学書を読むほどエネルギーが欠けているのでこの本を読むー 次に何ができるか考えることから出発することが大切。焦らない。自分に無理強いをさせることは、二階に行くのに梯子をかけずに行ようなもの。どのように梯子をかけるか考える、本当に二階に行くことが大切なのかも考える、何かの型にハマった生き方をする必要はない。著者は受験のときに哲学の授業を学んだ。担任から母親に辞めるよう勧められ、父親からも後押しされるが、母は著者の選択すべてを頑なに肯定した。

2020/04/13

tenori

「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」の岸見一郎さんが母校・京都洛南高校で行った特別授業を生徒とのQ&A方式でまとめた本。どことなく説教じみた感じを受けてしまうのは、質問をする生徒側が率直かつ高度な感性をぶつけてくるからか。タイトルには「17歳の特別教室」とあるが、その世代の年齢層が抱える悩みに向き合うと言う意味では、むしろ親世代にこそ刺さる内容かもしれない。

2020/03/19

mana

ギリシア哲学、アドラー心理学が専門の岸見先生が、洛南高校で行った講義をもとに書かれた本。口語で説明される文が苦手なので好みではなかったが、「人の評価は気にしない」「嫌われることを恐れない」「自分の人生を生きる」というメッセージはとても伝わってきた。高校生や大学生だけでなく、大人の方にもおすすめ。

2020/06/23

かずぼん

岸見一郎という名前はどこかで見たことがある、程度の認識だったが、読み始めると、あの『嫌われる勇気』の著者だったことを知るという情けなさ。このシリーズの他の書とは多少異なり、洛南高校という進学校(著者の母校でもある)の生徒たちの質問に答える形を採っている。質問は高校生ならではの人間関係の悩み、進路の悩み等が圧倒的に多い。それゆえに、言い方は違うが、今は、未来のためにあるという考えではなく、今のためにあるという考えに立つこと、今は仮の人生ではなく、今が人生であるという趣旨の事が繰り返し述べられている。納得。

2020/03/18

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