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昭和の参謀 (講談社現代新書)

昭和の参謀 (講談社現代新書)

昭和の参謀 (講談社現代新書)

作家
前田啓介
出版社
講談社
発売日
2022-07-21
ISBN
9784065282236
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昭和の参謀 (講談社現代新書) / 感想・レビュー

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trazom

石原莞爾/服部卓四郎/辻政信/瀬島龍三/池田純久/堀栄三/八原博通の7名の参謀の、主に戦後の生き様を描いている。国会議員、経営者、政府顧問、村長など見事な活躍ぶりである。参謀は陸大の最優秀者だから、戦後日本での活躍も当然かもしれない。でも、頭脳明晰な彼らの発言は、戦時中の出来事を他人事のように客観的・合理的に分析するばかりで、それに関わったことへの自責の念や反省が完全に欠落している。人に司令官タイプと参謀タイプがあるとすれば、参謀とはそういう人種なのか。著者はそれを肯定的に描くが、私には納得できない…。

2022/12/02

skunk_c

ちょっと評価の難しい本。新書としては分厚いが、7人の評伝を押し込もうとするとどうしてもひとりあたりの内容に限りが出る(例えば石原莞爾の二・二六事件時の対応はない)。本書ではどちらかというと戦争後の生き方に重点が置かれている印象で、もちろん戦争中の作戦の話などが出づらいせいもあろうが、表題で期待した内容とは異なっていた。参謀は陸大出身のエリートであり、瀬島隆三のようにその能力により戦後も成功するものが出るのは当然な面がある。その点最後に取り上げた八原博通のような例があるのは著者の問題意識の表れとも言えるが。

2022/11/06

kawa

太平洋戦争の中で活躍した参謀7名の主として戦後の活躍を追う。経済参謀の経験を活かしてエチオピア皇帝の顧問となった池田純久氏、沖縄戦の戦略を立案、その言動によって「汚名」を着せられたという八原博通氏の平凡な戦後が興味深い。

2022/08/15

紙狸

2022年7月刊行。筆者は1981年生まれの全国紙記者。日本陸軍の7人の参謀をとりあげ、戦前、戦中、戦後の軌跡を辿る。個人的には、沖縄戦で現地、第32軍の高級参謀を務めた八原博通に関心があり、読んだ。映画「沖縄決戦」では仲代達矢が演じていた。八原は戦後、故郷米子で妻と反物の行商をして生計を立てた。読売新聞の連載「天皇の世紀」の取材には応じ、同社から回想録を出した。ひっそりと暮らし、証言は残す。これも一つの生き方か、との思いがする。戦後の経済界、政界に入った他の元参謀達とは対照的だ。

2022/12/21

モーモー

軍人としての石原莞爾、戦後伊藤忠商事会長になた瀬島龍三等有名人を含めた昭和時代の参謀の面々。一人では変えられないのは確かだが、敗戦へ続く道の中でもがき苦しんだ面子である

2023/07/13

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