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逆転のバラッド

逆転のバラッド

逆転のバラッド

作家
宇佐美まこと
出版社
講談社
発売日
2023-02-15
ISBN
9784065306390
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逆転のバラッド / 感想・レビュー

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夢追人009

四国の愛媛県・松山市を舞台にしたアラ還暦男たち4人の再起を賭けた復活のドラマで金融サスペンスミステリーの痛快作です。本書は一昔前の昭和の社会派ミステリーの趣きですが「逆転のバラッド」との名が老いに負けない永遠の若さを感じさせます。もし本書が警察の側から書かれたならばもう少しスピーディーな話になっただろうと思いますが、展開がゆっくりな代わりに4人の人生の物語がじっくりと描かれ心打たれますね。中でもベテラン新聞記者・宮武弘之が仕事一筋で妻と離婚し全く無関心だった知的障害者の兄と心ふれあうドラマに感動しました。

2023/04/04

starbro

宇佐美 まことは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。地方の陳腐な2時間ドラマかと思いきや、著者版スティング、見事な逆転劇でした。吾郎が好い味出してます。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000373127

2023/03/02

のり

銀行融資課の男の死。警察は一度は事故死として処理したが、新聞記者の「宮武」と初老の3人の男の元に病院の不正融資が絡んだ為に殺されたという、同じ銀行の女が現れる。そのウラを取るために、情熱が消えかけていた宮武は奮い立つ。愛媛と大阪で暗躍する悪党達。敵は巨大だ。医療事故まで絡んでの悲劇。それに対して奮闘した男達の作戦は見事だった。しかし、ガス釜の資金調達をどう説明するのだろう。あと「吉良」はどうなった?

2024/01/08

のぶ

ひなびた港町のうらぶれた初老の4人。この面々の来し方と出会いがじっくりと描かれる。そして銀行員丸岡の不審死をきっかけに巨悪に立ち向かう中でも、自分達の問題に対処していかなければならない。そんなところに、血肉の通う人達としての存在感をより強く感じる事ができた。だからこそ、これはそれぞれの持ち味を活かして道を切り開いていく物語だけでなく、自分を見つめ直す過程でもあることが伝わってきた。その結果、選んだ選択がどのようなものであっても。金融を扱っていて池井戸さんのようで何か違う、そんな宇佐美さんの新作でした。

2023/03/11

まちゃ

伏線回収が見事で面白かったです。地元の支局に異動してきた全国紙の新聞記者、老朽化した風呂釜修繕の金策に走る銭湯の主人、暴力団を首になった釜焚き係、儲からない骨董屋の二代目。地方の町の冴えないオヤジ達が銀行員の不審死を発端にした汚職の裏に潜む巨悪に立ち向かい、その戦いから人生を取り戻していく社会派ミステリー

2023/03/26

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