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御社のチャラ男 (講談社文庫)

御社のチャラ男 (講談社文庫)

御社のチャラ男 (講談社文庫)

作家
絲山秋子
出版社
講談社
発売日
2024-01-16
ISBN
9784065338230
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御社のチャラ男 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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mayu

初読み作家さん。装丁が好み。田舎にある小さな会社ジョルジュ食品の働く皆のチャラ男への印象が描かれた部分は個々に個性的で皆この会社に長くいたくないと不満を漏らす部分にはあるよねぇ、ある。と思うし、チャラ男本人の三芳部長はどう思っているのかまでくると、絶対わかりあえないねこれは(笑)と周りとの温度差にザワつく。このまま続くのかと思いきやだんだんチャラオトコの影が薄くなっていく運びは意外だった。諦め、客観的に自分の会社を見る視点、不満に溢れた今の時代のお仕事小説を味わえる一冊。

2024/02/29

niisun

絲山さんは、初めに『沖で待つ』を読んで、文体というか言葉のチョイスに惹かれて何冊か読んできましたが、最後に手に取った『ニート』がかなりエグい内容で、ちょっと距離を置いていました。『御社のチャラ男』は、見るからにエグくはなさそうなので久しぶりに読んでみました。会社に1人はいるというチャラ男を主人公に、同僚や家族の目線から描写する有りがちな構成ではありますが、解説で木内さんが書いているように、最後ではなく中盤にチャラ男本人の語りを入れたことで、最後まで面白く読めましたね。会社員の悲喜交々が良く描かれてます。

2024/04/26

miu

ジョルジュ食品という会社にいるチャラ男。どこの会社にもいるというチャラ男。確かに、弊社にもいるような。仕事しないくせに口は達者で、とにかくいけ好かないやつ。でもチャラ男がいることによって、周りは妙な一体感が生まれたりするもの。ほんとにキモいのに、何故だか奥さんからは大事にされていて夫婦仲よかったりする。ほんとこれよく聞く話だけどなんでだろ。絲山さんはリアルでありながはちょうどよいフィクション味が最高。

2024/02/17

きょん

チャラ男の部長とそれを取り巻く人間模様。会社ってやっぱり人間関係、いろいろあるよね。それぞれの登場人物から語られるチャラ男とそれぞれの考えや環境、生活。あの人はチャラ男だから、と一言で済まそうとしても、人間ってそれなりに厚みがあって、なかなか奥深い。面白かった。

2024/01/26

魔魔男爵

ユーモア小説かと思ったが、男が作った地獄の労働社会批判も埋まってるサクサク読めるが、奥深い傑作。人類の半分は敵(男)だが、男を全滅させても地獄の万華鏡は無くならないと、フェミニズムは万能では無いと承知してる真理の書。女性蔑視貧乏人蔑視のノーベル賞作家の『林檎の木』ディスりが酷いので、作者は女性問題より労働問題の解決が重要と思ってると推理します。会社員から政治家に成る女性キャラが公約にしたのは、ホームレスの自立支援でしたしね。

2024/01/22

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