ART GALLERY テーマで見る世界の名画 5 ヌード かぐわしき夢
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「同性愛視点」「腐女子視点」… 固定観念をぶち破る「攻め」のヌード画集
『ART GALLERY テーマで見る世界の名画 5 ヌード かぐわしき夢』(中野京子/集英社)
美女から男性、肥満ヌードまでを網羅した攻めのヌード画集『ART GALLERY テーマで見る世界の名画 5 ヌード かぐわしき夢』が、2018年1月15日(月)に発売された。 名画のヌードというと、「若く美しい女性の艶やかで豊満な裸体を描いたもの」というイメージがあるだろう。しかし美術史全体から見ると、それはごく最近の傾向にすぎない。古代ギリシア・ローマ彫刻の時代は、ヌードといえば若い男性が主なモチーフで、そのたくましい筋肉美を愛でるかのごとく再現している。もちろん、そこには同性愛的な視点があり、その関係性を鑑賞して喜ぶ腐女子的視点があることも否定できない。実際、美術作品におけるヌード作品のモチーフの男女比はほぼ半々になっている。
「ピュグマリオンとガラティア」ジャン=レオン・ジェローム 生身の女性が苦手で自分の作った彫像に恋をし、キスによって生命を得た彫像と結ばれるというBL的設定の神話がモチーフ
「ラオコーン」エル・グレコ 神官を務める老人の…
2018/1/31
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ART GALLERY テーマで見る世界の名画 5 ヌード かぐわしき夢 / 感想・レビュー
Nat
何の気なしに図書館でリクエストしてみたら、その大きさにびっくり。でも、絵が大きくて見やすかった。中野京子さんの解説も良かった。マッサイスのユディトは、なんとも艶かしい。ベラスケスの『キリストの磔刑』は静謐。ジェローム の『ピュグマリオンとガラテイア』は、部分解説が詳しくてわかりやすかった。クラーナハのヴィーナスはやはり怪しい妖艶さがある。デューラーのイケメンな自画像はよく見るが、ヌードの自画像は初めて見たので、びっくり!
2020/10/02
スリカータ
解説を読みながらじっくり鑑賞した。大型本なので迫力があり、印刷も美しい。中野京子さんの解説は、やはり面白い。簡潔でありながら、バックヤードや鑑賞の要点が記されている。定価は5千円。自分では買えないので、図書館に感謝している。非常に見応えがあった。
2018/02/19
Masa
「三美神」ラファエル、小さなサイズにこうずがピッタリ。 「キリストの磔刑」「アダムの創造」これもヌード。プーシェ・ゴヤはエロティック。ベックリーン、シュトゥック、ホドラー、ベーコンは恐怖しかない。
2024/01/26
読書家さん#EEl7H5
みっちりと詰まった筋肉に魅了され、丸い曲線を帯びた胸や尻に欲情し、死人を彩る青白さや土気色に萎える。
2023/06/14
k
ヌードというテーマで選んでよいのか悩むけど、ベラスケスのキリストが美しかった。セガンティーニの堕胎を絵画化したという寒々しい絵も衝撃的。完璧なプロポーションのガラテイアにも、弛んだ身体に深い表情のバテシバにも目を奪われる。平野さんのエッセイの前口上の「一種の綱渡り」というのが、ヌードを語るってそうよねと面白かった。
2020/12/16
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