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<ヴィジュアル版> 百鬼夜行絵巻の謎 (集英社新書)

<ヴィジュアル版> 百鬼夜行絵巻の謎 (集英社新書)

<ヴィジュアル版> 百鬼夜行絵巻の謎 (集英社新書)

作家
小松和彦
出版社
集英社
発売日
2008-12-16
ISBN
9784087204728
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<ヴィジュアル版> 百鬼夜行絵巻の謎 (集英社新書) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

どうしてこんな陳腐なタイトルにしたのだろうかと思う。著者の小松和彦は、この分野および妖怪研究の第一人者であり、民俗学の最前線で活躍している人。また本書の内容も、一般向けに分かりやすく書かれているとはいえ、百鬼夜行絵巻に関する従来の通説の根底からの見直しを迫るものだ。しかも、現在所在の明らかになっている60種以上に及ぶ百鬼夜行絵巻のすべてをデータベース化することで、詳細な検討を行っている。その核になっているのが、最近になって日文研が入手した絵図だ。それにしても、この分野でも何点もが海外に流出していたとは。

2013/07/23

テツ

深夜に徘徊する鬼や妖怪の群れ。百鬼夜行。残された数々の百鬼夜行絵巻をカラーで収録しつつ懇切丁寧な説明もしてくれている全国千二百万人の百鬼夜行ファン(いるのか?)垂涎の一冊。夜道で行き合えば生命を奪われると当時は説明されていた彼らも絵にしてしまえばシンプルな鬼や動物が化けた妖怪、器物が変じた付喪神まで多種多様な存在が入り混じり邪悪で怖しいという感じはしない。こうして文字や絵で記された瞬間に怪異からは大なり小なり異なれど神秘は削られてしまうんだろうな。もう今は絶滅してしまった百鬼夜行。在りし日の姿を眺めよう。

2020/03/07

ゆきこ

様々な百鬼夜行絵巻をカラーで、しかも新書で楽しめるという、とても贅沢な一冊でした。まるで博物館に行って小松先生の解説を聞きながら絵巻を鑑賞しているような、そんな気分になりました。日文研本の黒雲シーンが謎めいていて特に印象に残りました。今後新たな絵巻の発見によりさらに研究が進むことを期待します。

2018/04/10

シャル

新たに発見された百鬼夜行絵巻、百鬼ノ図から解き明かす、百鬼夜行の謎。そこに描かれていた妖怪たちは、これまでの学説をひっくり返すような、系図のもう一つの流れを示していた。だが、なにより印象に残るのは、絵巻の最後を占める妖怪をも飲み込む黒い雲だろう。それはまるで死の象徴のようで、他の絵巻とはまったく違う存在感となっている。妖怪の擬人化を述べられた後だからこそ、従来の太陽や火の玉ではない、異形の夜を塗りつぶす闇がなお恐ろしい。

2011/10/23

三柴ゆよし

新たに発見された「百鬼ノ図」をはじめ、ビジュアル面が充実しているのが嬉しい。日本文化における妖怪とは、日本人の想像・創造力が最もユニークな形で結晶したものであり、その変遷を追っていけば日本人の精神構造の一端が垣間見えてくるはず。小松氏を筆頭とした実力ある研究者の精力的な活動の甲斐あって、最近では民俗学内外での妖怪研究がさかんに行われるようになってきた。研究者の卵としては嬉しい限り。

2009/05/27

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